研究課題/領域番号 |
19K06553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
芳賀 淑美 公益財団法人がん研究会, がんプレシジョン医療研究センター がんオーダーメイド医療開発プロジェクト, 研究員 (40525789)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖鎖 / 質量分析 / グライコプロテオミクス / 癌 / プロテオーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究提案では、微量の生体試料中のO-GlcNAc化タンパク質を網羅的に解析する技術の開発を行う。3年計画で、O-GlcNAc付加糖ペプチドの特異的精製法確立を含むO-GlcNAc付加部位の網羅的プロファイル法の開発を行い、癌細胞株を用いて世界最高深度の網羅的O-GlcNAc修飾サイト同定を行う。最終的にO-GlcNAc修飾昂進によって引き起こされる癌特異的転写、細胞内シグナル伝達調節機構の解明を目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、O型糖鎖結合部位を質量分析法によって網羅的に分析する独自の技術を利用して、がん特異的にO-GlcNAc修飾される部位を一斉同定することを目的とした。糖ペプチドのみを100倍以上の高い濃縮効率で回収する手法を構築したことにより、未報告のO型糖鎖付加部位を多数同定することに成功した。大腸がん手術検体の解析も実施し、がん部で修飾頻度に有意に差があるサイト・タンパク質を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんではタンパク質のO-GlcNAc化の昂進が高頻度に見られ、リン酸化と共にがん細胞の増殖、浸潤、転移などに関与するという報告もある。しかし、これまでO-GlcNAc修飾の変化を付加部位ごとに、高感度に、かつ網羅的に調べる技術は存在せず、O-GlcNAc修飾が持つ生理機能はごく限られた断片的な知見しか得られていない。本研究によってがん組織でO型糖鎖付加が昂進する意義やメカニズムの解明につながれば、新規糖鎖標的治療薬・診断薬のターゲット探索へも応用可能と期待される。
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