研究課題/領域番号 |
19K06565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
秋廣 高志 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 助教 (40508941)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膜輸送体 / チャンネル / トランスポーター / 輸送体 / 防虫剤 / セシウム / 耐虫性 / 除草剤 / カリウム非依存的 / イネ完全長cDNA / 完全長cDNAライブラリー / 酵母タンパク質発現系 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、イネゲノムリソースセンターから約1,500種類の輸送体の完全長cDNAを入手し、これを酵母のタンパク質発現用ベクターに挿入し、1,342種類のイネの輸送体を発現する究極のライブラリーを構築することに成功している。本研究では、このライブラリーを、さまざまな化合物(元素)を含む培地で培養し、酵母が細胞内へ取り込んだ化合物(元素)をICP-MS、GC-MS、LC-MS/MSを用いて測定することで、機能未知の膜輸送体の機能を次々に明らかにすることを目指す。本研究により、機能未知であった膜輸送体の機能が明らかとなれば、生体内での化合物の輸送に関する理解を深めることにつながると期待される。
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研究成果の概要 |
イネの膜輸送体を約1500種類発現する酵母タンパク質発現ライブラリーを構築し、このライブライリーを用いて、殺虫剤の輸送体のスクリーニングを行った。本ライブラリーはこれまでの研究ではできなかったネガティブスクリーニングが可能であるため、選抜培地上で感受性を示す酵母を短期間で効率的にスクリーニングすることが可能である。本研究では、殺虫剤への感受性を示す酵母を選抜し、その輸送体を欠損したイネまたは過剰発現するイネを作出し、欠損すると殺虫剤の吸収量が減少し、過剰発現させると吸収量が増加することが明らかとなった。構築したライブラリーが有効なスクリーニング方法であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イネには約1500種類の膜輸送体があると考えられている。そのうち、機能が明らかになっている輸送体は30%程度であり、機能が不明な膜輸送体が数多く存在する。膜輸送体の欠損変異体を用いた研究は膜輸送体研究を行ううえで最も強力な研究材料となるが、1つの膜輸送体を欠損しても表現型が現れない場合もある。本研究で構築した実験手法は逆遺伝学的な手法を用いた手法であり、本ライブラリーを構築できたことで、これまで機能が明らかになっていなかった膜輸送体の機能を次々に明らかにできるものと考えられる。
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