研究課題/領域番号 |
19K06616
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山中 総一郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80711845)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | クロマチン / 生殖細胞 / エピジェネティクス / DNAメチル化 / ゴノサイト / 核サイズ / トランスポゾン / FISH |
研究開始時の研究の概要 |
種の記憶は遺伝情報を格納した生殖細胞を通して次世代に継承される。近年、ゲノムだけでなくDNA修飾やヒストン修飾など、「エピゲノム」も次世代へと遺伝する例が報告されている。では、このエピゲノムは生殖細胞の中で何に支配されているのか?本研究では、マウス胎仔の生殖細胞をモデルにして「種が保持するクロマチン記憶の形成機構」を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
生殖細胞は次世代に受け継がれる遺伝情報が格納された運搬体であり、その質的維持は種の存続に必須の働きを持つ。雄の生殖能の維持には精子幹細胞が重要な働きを持つことが知られているが、その精子幹細胞がどのような過程を経て分化しているかに関しては不明な点が多い。精子幹細胞の前駆細胞はゴノサイトと呼ばれ、この細胞ではクロマチンがダイナミックに変化することを本研究で見出してきた。さらに、ゴノサイトクロマチンの特異なダイナミクスに関与が疑われる因子群を抽出し、Morc1遺伝子に着目した。Morc1変異体個体を用いた解析からゴノサイトクロマチン動態の異常が発見され、現在さらなる分子機構の解析を行っている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無精子症は男性不妊症の原因の約10%を占める。精子の供給源となる「精子幹細胞」の機能不全は無精子症の一つの病因として挙げられる。マウスにおいて、雄性不稔の表現型を示す変異体は多数存在するが、その根本的な原因が理解されている例は少ない。それら変異体の中には、精子幹細胞からの分化ではなく、精子幹細胞になる過程に異常があるケースがある。さらに、生殖細胞がいかなる過程を経て精子幹細胞へと成熟するかに関する知見は極めて乏しい。本研究では、この前駆細胞でのクロマチン変化の解析を行い、その特異な振る舞いを明らかにした。今後、この前駆細胞で起きるイベントがどのように生殖能の維持に寄与するかを解明する。
|