研究課題/領域番号 |
19K06638
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
伊藤 俊樹 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 教授 (30313092)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 細胞運動 / 細胞膜 / 細胞骨格 / Rac / F-BARドメイン / 膜張力 / アクチン細胞骨格 / がん / F-BAR / actin / cell motility |
研究開始時の研究の概要 |
運動する細胞において「広がった細胞膜が退縮すること」は重要であり、伸展した細胞膜の形状や張力を感知してRacをオフにするフィードバック制御の存在が示唆される。F-BARドメインをもつFBP17は細胞膜張力の低下を感知しアクチン重合を活性化するが、逆反応である「膜の広がりに伴う張力の上昇を感知してアクチン重合を抑制するメカニズム」は不明である。本研究では、伸展した細胞膜の先端に局在するsrGAPに着目する。膜先端にかかる張力とそれに伴う高度な膜の凹面を感知するメカニズムを明らかにし、srGAPが伸展した細胞膜の先端でアクチン重合のネガティブフィードバック因子として機能することを実証する。
|
研究成果の概要 |
細胞運動において、細胞骨格は細胞膜を内側から押しながら伸展させることで駆動力を発揮する。効率的な細胞運動には、広がった細胞膜を退縮させる機能分子とのフィードバック制御が重要であるが、そのメカニズムは不明である。本研究では、細胞骨格を制御する活性を持ちながら、細胞膜にかかる張力を制御、感知するタンパク質群に着目し、細胞膜の伸展および退縮と細胞骨格をつなぐフィードバック制御機構の一端を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞運動は個体発生や免疫機能などの生理的なプロセスにおいてだけでなく、がん悪性化などの重篤な病態に関わる重要な生命現象である。複雑な組織組織内を移動していくため、運動する細胞は自身の形態を柔軟に変化させ、その進路を効率的に選択する必要がある。本研究の成果は、このダイナミックな現象を支えるメカニズムの一端を明らかにするものであり、細胞運動が関わる生理、病理現象の理解への新たな理解と、これまでにない介入アプローチが期待される。
|