研究課題/領域番号 |
19K06647
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
武田 鋼二郎 甲南大学, 理工学部, 教授 (90426578)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ポリリン酸 / リン酸 / 分裂酵母 / オートファジー / 静止期 / 栄養 / リン酸恒常性 / G0期 / タンパク質分解 / 細胞寿命 / ユビキチンリガーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
ポリリン酸(polyP)は,数個から数百のリン酸が重合した高分子であり,全ての生物が体内に有すると言われている。polyPはリン酸貯蔵体としての役割をもつ一方,その他にも多彩な機能を担う生体分子であると考えられている。polyPは食品添加物などとして応用されていることから,その生体に及ぼす影響や新たな生理活性の理解は重要である。申請者は,polyPの細胞内量が過剰になる分裂酵母変異株では,栄養飢餓時のオートファジーによるタンパク質分解が阻害され,細胞寿命の短縮を引き起こすことを見出した。本研究では,この発見を活用し,真核細胞におけるpolyPの新たな生理機能と制御系の解明をねらう。
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研究成果の概要 |
リン酸が重合したポリマーであるポリリン酸(PolyP)の新奇な生理機能や制御機構について,分裂酵母S. pombeを材料として研究を行った。リン酸輸送体をふに制御することで,リン酸の細胞への取り込みを制限するユビキチンリガーゼPqr1に着目し,その遺伝子破壊株ではPolyPが液胞に過剰に蓄積すること,液胞に過剰に蓄積したPolyPは液胞内のタンパク質分解系を阻害することでオートファジー依存的タンパク質分解の異常を導くことを示した。この成果は,PolyPと飢餓誘導性オートファジー依存的タンパク質分解とのリンクを最初に指摘したものと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PolyPは全ての生物が有すると言われているが,リン酸貯蔵体としての役割がある一方,血液凝固やエネルギー代謝への関与,疾病との関わり(筋萎縮性側索硬化症),タンパク質PolyP化という翻訳後修飾の発見なども報告されている。PolyPは単なる貯蔵体を超えた生体分子ということになるが,まだ未発見の機能や制御系の存在が予想される。本研究では,PolyPとオートファジー依存的タンパク質分解との関係性を初めて指摘することができ,この点が本研究の意義の第一である。
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