研究課題/領域番号 |
19K06665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
竹中 延之 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20610504)
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研究分担者 |
佐藤 孝哉 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20251655)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Rac1 / 白色脂肪細胞 / インスリン / 脂肪酸 / 脂肪肝 / 糖尿病 / 脂肪細胞 / CD36 / FATP1 / 分化 / 細胞内シグナル伝達 / 肥満 / 異所性脂肪蓄積 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らはこれまで、Rhoファミリー低分子量GTPase Rac1が白色脂肪細胞の脂肪蓄積に重要な役割を担い、Rac1を介したインスリンシグナル伝達機構の破綻が脂肪肝の原因である可能性を示唆する知見を得ている。本研究では、マウス初代白色脂肪細胞および脂肪細胞特異的rac1 ノックアウトマウスを用い、白色脂肪細胞におけるRac1を介したインスリン応答性の脂肪酸取込みシグナル伝達経路の全容を解明し、白色脂肪細胞での中性脂肪の蓄積制御メカニズムを明らかにする。さらに、この機構の破綻による肝臓への脂肪蓄積メカニズムを明らかにし、脂肪肝および糖尿病の発症メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、白色脂肪細胞でのRac1を介したインスリン応答性の脂肪酸取り込み機構とこの機構の破綻による脂肪肝発症メカニズムを解明するため、脂肪細胞特異的rac1ノックアウト(adipo-rac1-KO)マウスを用いた解析を行った。解析の結果、Rac1はホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)-Akt2経路の下流で活性制御され、脂肪酸取り込みを誘導することを示し、白色脂肪細胞でのRac1を介した新たな脂肪酸取り込み機構を明らかにした。また、白色脂肪細胞でのRac1欠損により白色脂肪組織の炎症が引き起こされ、これが脂肪肝の原因である可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、脂肪酸輸送担体CD36の細胞内動態イメージング法を世界で初めて開発し、この手法とマウス白色脂肪組織を用いた解析から、Rac1を介した新たな脂肪酸取り込み機構を明らかにした。本研究成果は、白色脂肪細胞での脂肪蓄積を制御する分子機構の新たな生物学的知見だけではなく、脂肪蓄積異常による脂肪肝や2型糖尿病の発症メカニズムの解明につながると考えられる。
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