研究課題/領域番号 |
19K06680
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
酒井 大輔 金沢医科大学, 一般教育機構, 講師 (90632646)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 低酸素 / 抑制性神経 / マウス / 低酸素シグナル / 抑制性神経発生 / Hif1α標的遺伝子 / 神経発生 |
研究開始時の研究の概要 |
「大脳組織内の酸素濃度が抑制性神経の発生を制御する」という仮説を立証するために、低酸素応答因子であるHif1αの標的遺伝子の内、抑制性神経の発生を誘導できるものを探索する。そして、低酸素シグナルによる抑制性神経発生制御機構を解明する。さらに、脳内の酸素濃度を変化させることで人為的に抑制性神経の発生を制御することが可能か検証する。
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研究成果の概要 |
子宮内の低酸素環境と哺乳類大脳新皮質発生との関係を解析するために、低酸素応答因子Hif1αの神経前駆細胞特異的なノックアウト マウスを作成した。そして、Hif1αノックアウト マウスの大脳腹側で抑制性神経が異所的に誘導されていることを見出した。Hif1αの欠損により大脳で発現が変動する遺伝子を探索し、Fgf15とGm10046を同定した。Fgf15の強制発現系の確立とGm10046のノックアウト マウスの作成により、抑制性神経発生におけるこれら遺伝子の機能解析の基盤作りが完了した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
形態形成という発生イベントは遺伝的プログラムによって進行するが、環境要因も関与することが知られている。本研究では、哺乳類胚を取り巻く低酸環境が大脳発生の遺伝的プログラムを修飾し、大脳発生を制御する可能性を検討した。本研究の成果により、子宮内の低酸素環境が撹乱されることで、仔の抑制性神経の数が変化する可能性が示唆された。てんかんや自閉症スペクトラム症は抑制性神経の数が変化することで発症することが示されている。このことから、本研究成果は精神疾患の発症機構の解明や治療法の開発につながる可能性が示唆された。
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