研究課題/領域番号 |
19K06688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾松 芳樹 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (80437277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / ニッチ / 間葉系細胞 / 転写因子 / 骨髄 / 発生 / CAR細胞 / Foxc1 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄は全身を循環する血液細胞・免疫細胞を産生する造血臓器である。造血に重要な分泌因子CXCL12を高発現する細網細胞(CAR細胞)は骨髄に存在し,造血幹細胞・前駆細胞を維持するニッチと呼ばれる特殊な微小環境として機能するが,このCAR細胞の発生や機能維持における分子機構は未だに不明である。そこで本研究では,CAR細胞が発生する時期の骨髄細胞のシングルセルレベルでの詳細な解析や,種々の病態モデルマウスを用いたCAR細胞の変容の分子機構の解析を行う。それにより,全身に存在する他の組織幹細胞ニッチの機能およびその発生機構においても共通する分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
骨髄造血を維持する必須の微小環境(ニッチ)の中心的な細胞であるCAR細胞(ケモカインCXCL12を高発現する細網細胞)の発生および機能維持に必須の転写因子がいくつか同定されたが、遺伝子発現ネットワークの全容解明には至っていない。 本研究ではCAR細胞に発現する転写因子等の遺伝子の条件的遺伝子欠損マウスを新規に作製し解析した。その中で、転写因子Runx1/2欠損マウスにおいて骨髄が著しく線維化することを見出し、CAR細胞の遺伝子発現ネットワークの変化や骨髄造血の低下等を認め、Runx1/2が線維化を抑制するという造血幹細胞ニッチの維持に必須の分子機構を新たに明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、CAR細胞に特異的に発現しその線維化を抑制することによって造血幹細胞の維持に必須の役割を果たす転写因子が同定された。この転写因子はそれぞれ造血幹細胞と骨芽細胞の発生に必須の遺伝子(Runx1とRunx2)としてよく知られていたものであったが、CAR細胞における線維芽細胞への変化を抑制するという機能が新たに解明された。また骨髄線維症においてはCAR細胞でRunx1/2の発現が低下することがその進展に関与すると推測されたため、Runx1/2遺伝子が疾患における新たな治療や診断の標的となる可能性がある。
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