研究課題/領域番号 |
19K06748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
坂本 卓也 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 講師 (40637691)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヒストン修飾 / mintbody / エピジェネティクス / 遺伝子発現制御 / RNAポリメラーゼII / 再分化 / ヒストン修飾イメージング / 脱分化 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの植物における多くの研究では、遺伝子の発現制御において重要な役割を果たすヒストン修飾を解析するにあたっては、組織・器官全体が用いられてきた。しかし、組織や器官は様々な種類の細胞で構成されており、細胞種毎によって発生・環境変化にといった生命現象の際に応答するヒストン修飾は異なると考えられる。本研究では、細胞内特異的ヒストン修飾認識抗体mintbodyを応用して、特定の細胞種のみでのヒストン修飾イメージングやそのゲノムワイドな分布の解析技術を確立を目指す。また、その技術を用いて、植物細胞の脱分化(カルス化)に着目して、細胞種毎の異なるヒストン修飾変化を捉えることを目指す。
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研究成果の概要 |
シロイヌナズナにおいて、転写活性化の指標となるエピジェネティックマークのH3K4me3とRNAポリメラーゼIISer2のリン酸化に対する機能的なmintbodyの開発に成功した。mintbodyは修飾特異的細胞内抗体と蛍光プローブを用いた修飾の変化を検出するバイオセンサーである。いずれのmintbodyもイメージングにより細胞単位での修飾レベルの定量が可能であり、植物の発生などの過程での各修飾のモニタリングに有用であることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、動物細胞や植物の培養細胞において、mintbodyが機能することが報告されてきたが、植物体での報告はなかった。本研究成果により植物体でmintbodyが機能することを初めて示すことができた。また、RNAポリメラーゼIISer2のリン酸化に対するmintbodyは、動植物を通じて初めてゲノムワイドな修飾の解析にも利用できることを示すことができた。今後、mintbodyを特定の細胞種のみで発現させることにより、従来のセルソーティングなどの手法よりも簡便に特定の細胞種毎の詳細なエピジェネティック解析への展開が期待される。
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