研究課題/領域番号 |
19K06763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘木 修志 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (70324746)
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研究分担者 |
妹尾 圭司 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (50283908)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 視細胞 / 錐体 / 桿体 / 光応答 / 脂質環境 / 光情報伝達 / 外節 / 脂質分布 / 応答形成 / 細胞応答 / 脂質組成 / 構造 / 細胞構造 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎動物の網膜には、錐体と桿体の二種類の視細胞が存在する。どちらの細胞も、光刺激を神経情報に変換する働きを担っているが、両者の間で、光に対する感度や応答の持続時間は大きく異なる。異なった様式で応答する細胞を併用することにより、我々は様々な光環境でものを見ることが出来る。近年、錐体と桿体の応答の仕方が異なる現象の分子基盤に関する知見が得られつつあるが、これらの殆どは発現しているタンパク質の違いに着目したものである。本研究では、錐体と桿体の光受容部(外節)の脂質組成の違いや構造の違いが光応答の違いに及ぼす影響を検討する。これにより、細胞の応答様式の制御機構をより包括的に理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
脊椎動物は、明るい所で働く錐体と暗い所で働く桿体の2種類の視細胞をもつ。錐体と桿体の光に対する感度は大きく異なる。本研究では、錐体・桿体の光受容部(外節)の脂質組成や構造・発現タンパク質の違いが細胞応答の形成、特に感度の違いにどのような影響を及ぼすかを解明することを目的とした。その結果、桿体と錐体の脂質組成が異なることに対応して、外節におけるラフト様領域の分布が異なることを示唆する結果をえた。また、錐体外節に特異的に発現していることが見いだされたタンパク質について、変異体ゼブラフィッシュを用いた実験から、細胞応答に影響をおよぼしていることを示唆する結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
錐体と桿体で光に対する応答の仕方が異なる原因はなにか、について、従来考えられていた光情報伝達機構で働くタンパク質のサブタイプの違い以外にも原因が存在することを示唆する結果を得られた。我々の視覚は、受容体である視細胞の応答特性によって見え方が規定されるが、その成り立ちについて新しい視点が得られた。今後の詳細な検討により、視細胞機能にかぎらず様々な細胞の応答の理解が深まり、また、その改変を検討するときに有力な手がかりを得られるのでは無いかと期待する。
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