研究課題/領域番号 |
19K06765
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡田 龍一 神戸大学, 理学研究科, 学術研究員 (20423006)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳 / ナビゲーション / 空間認識 / 昆虫 / 学習 / 情報統合 / バーチャルリアリティ / 中心複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
巣や採餌場所などの目的地へ移動する「ナビゲーション行動」では、移動中に方向情報と距離情報を逐次取得しそれらを統合して移動を完遂するが、脳内での統合の仕組みについてはほとんどわかっていない。そこで、本研究ではフライトシミュレーション内でミツバチに疑似的に採餌のナビゲーション飛行をさせ、その時の脳内のナビゲーション中枢の神経活動を記録し、どのように方向情報と距離情報が脳内で統合されるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ナビゲーションに関わる脳メカニズムについてミツバチをもちいて組織化学的、行動学的、薬理学的研究を行ったところ、(1)方向と距離の情報統合は脳内で概日時計の制御を受ける精巧なシステムである可能性が高いこと、(2)そのシステムの出力である定位飛行方向は過去の経験の影響をうけること、(3)過去の記憶の形成にはオクトパミンが関与している可能性が高いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、ミツバチの概日時計による偏光情報の時間補償が視葉メダラ背側で起きている可能性があることがわかった。また、飛行方向に影響する経験が長期記憶になることがわかった。この長期記憶にオクトパミンが重要な役割を果たしていることが強く示唆された。これらのことは、動物のナビゲーションにおける方向検出の脳機構解明へつながる大きな一歩になると期待される。
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