研究課題/領域番号 |
19K06814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
保科 亮 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助教 (40373089)
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研究分担者 |
小倉 淳 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (60465929)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 細胞内共生 / 光合成亢進 / 藻類 / 繊毛虫 / ミドリゾウリムシ / ラッパムシ / クロレラ / 原生動物 / Stentor pyriformis / Pediludiella daitoensis / 二次共生 |
研究開始時の研究の概要 |
自己細胞内に多数の球状緑色藻類を共生させる様々な原生動物(MARP)がいる。しかし、それら共生藻の種、共生関係の安定度、地域依存性や共生による互いのメリットの有無など、その実態は不明な点が多い。 本研究では広くMARPを採集し、どんな共生藻を持つのか、それらは宿主内でクローン化されているのか、さらに、宿主種間、採集地間、採集時期間など詳細な比較・解析をおこない、共生の実態を明らかにする。中でも共生による進化を考える上でカギとなりそうな共生種に関しては、ゲノム解析のほか、共生・非共生条件下での比較トランスクリプトーム解析をおこなうことで、MARP内で何が起きているのかを探っていく。
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研究成果の概要 |
淡水域では自己の細胞内に多数の球状緑色藻類を共生させる様々な原生動物(MARP)がいる。しかし、それら共生藻の種、共生関係の安定度、地域依存性や共生による互いのメリットの有無など、その実態は不明な点が多い。本研究では、繊毛虫ラッパムシ属を中心とし、DNA比較による共生形態の多様性を調査した。またMARPのモデル生物である、ミドリゾウリムシ-共生クロレラを用い、共生・非共生条件下における共生クロレラの比較トランスクリプトーム解析をおこなうことで、MARP内で何が起きているのかを探った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様性研究においては、日本新産となるStentor pyriformis (繊毛虫ラッパムシ属)の発見が大きい。本種は超貧栄養水域に優先的に繁茂する。本種の細胞内は、共生に特化したクロレラの一種とデンプン粒に満たされており、植物様のストラテジーによって、貧栄養下を生き抜いているものと考えられる。また、ミドリゾウリムシ-クロレラ共生系を用いた比較トランスクリプトーム解析では、クロレラが単独培養よりも共生下において光吸収効率と炭素固定能力が亢進し、宿主への糖(マルトース)供給が増加することが判明した(現在論文を投稿中)。すなわち、細胞内共生に関する研究が今後とも重要であることを確認した。
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