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宿主や繁殖様式の変化が介在した全寄生植物キヨスミウツボの遺伝的分化過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06816
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関ふじのくに地球環境史ミュージアム

研究代表者

早川 宗志  ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (80783828)

研究分担者 末次 健司  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (70748839)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード寄生植物 / キヨスミウツボ / MIG-Seq / 倍数性 / 遺伝解析 / 生態解析 / 形態解析 / 全寄生植物 / 遺伝的分化 / 宿主 / 繁殖様式
研究開始時の研究の概要

寄生植物とは,他の植物に寄生し,生活に必要な栄養分を吸収する性質をもつ植物である。
様々な系統群・バイオームに出現することから,進化的に大きな成功をおさめている生活史
特性といえるが,その種分化の歴史に関する知見は未だ不足している。本研究では,種内に
宿主選好性や繁殖様式などの生態的特性が異なる複数の系統が存在することが示唆されてい
る全寄生植物キヨスミウツボを対象として網羅的な系統地理解析および生態的特性の調査を
行い,種内系統の進化の過程を明らかにする。

研究成果の概要

MIG-Seqおよび倍数性の結果から,キヨスミウツボは遺伝的に大きく3つのクレードに分かれる傾向が見いだされた。各クレードは,地理的な距離に由来する地域性よりもむしろ,2倍体,3倍体,4倍体という倍数性が対応していることが明らかになった。既報(中西ほか 2006)により,3倍体は,2倍体と4倍体の交雑によって生み出されていると考えられてきた。しかし,分布状況とMIG-Seqに基づくstructure解析の結果を併せて考えると,3倍体は少なくともF1雑種ではないことがわかった。以上の結果から,キヨスミウツボにおける2倍体,3倍体,4倍体の各々が独自の系統として種分化し始めていると推測された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

植物でありながら光合成能力を喪失して他の植物から栄養を得るという寄生植物における進化や種分化のパターンとプロセスは,多くの生態学者,進化生物学者が興味を惹いてきたテーマである。これを明らかにするためには,対象の寄生植物とその近縁種を比較する比較生物学的な方法が考えられる。しかしながら別種間の比較では,系統的に離れていることから正確な進化の過程を追うことは難しい。一方,キヨスミウツボは今まさに種分化を生じつつあると考えられることから,同種内の変異(極めて近い過去に起こった変異)に着目することで,系統学的に離れた植物間の比較解析では得られない強固なロジックを導き出すことができると期待される。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] 大分県産ハマネナシカズラの標本を見いだす2022

    • 著者名/発表者名
      藤井伸二・早川宗志・辻 寛文
    • 雑誌名

      植物分類・地理

      巻: 70

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 東限新産となる静岡県産ヤクシマヒメアリドオシラン(ラン科)2020

    • 著者名/発表者名
      早川宗志・石川美智子・佐藤政幸・末次健司
    • 雑誌名

      東海自然誌

      巻: 13 ページ: 127-130

    • NAID

      40022242325

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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