研究課題/領域番号 |
19K06817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小亀 一弘 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80215219)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 褐藻 / 微小褐藻 / DNAバーコーディング / cox1 / COI / 分子系統 / 培養 / 分子系統解析 / 多様性 / 分類 |
研究開始時の研究の概要 |
褐藻類には,大形の藻体をもつものばかりではなく,微視的な種も存在する。巨視的な種が形態的にも分子系統学的にも研究が進められているのに比較して,微視的な種は近年の分子系統学的研究の進展から取り残されており,その多様性に関する我々の知識は大変乏しい。本研究では,微小褐藻に特に注目して,採集,培養株の確立,形態観察,分子系統解析を行い,微小褐藻の多様性を明らかにしていく。日本各地から採集サンプルを得て,多くの培養株を確立し,シトクローム酸化酵素サブユニット1遺伝子を用いて系統解析を行う。それにより,微小褐藻の種多様性を明らかにし,地理的分布を把握するとともに,種の記載,分類体系の検討を進める。
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研究成果の概要 |
褐藻類にはコンブのような大形の種類だけではなく,数mm以下の小さなものもいる。そのような微小褐藻は,明瞭な分類形質が少なく分類が混乱しており,種同定が難しい。そこで,日本各地の沿岸から採集したサンプルから微小褐藻を単離・培養し,それらの培養株のDNA塩基配列を決定し,DNA塩基配列を用いて,微小褐藻の種分類,多様性理解の研究を行った。368の培養株のうち245株についてDNA塩基配列を決定し,62種の存在を確認した。種名を決定できたのは24種で,5種が日本新産種と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
褐藻類にはコンブのような大形の種類だけではなく,数mm以下の小さなものもいる。そのような微小褐藻は,明瞭な分類形質が少なく分類が混乱しており,種同定が難しい。そこで,DNA塩基配列決定し,DNA塩基配列を用いて,微小褐藻の種分類,多様性の理解を目指した。微小褐藻の種をDNAで区別できるようになることで,分類だけでなく,これまで行うことができなかった微小褐藻の生態学的研究や他の生物との関係,環境評価,有用成分の探索など,他分野の研究の発展につながることが期待される。
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