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ワーカー産卵抑制とシグナルとしての体表炭化水素の進化

研究課題

研究課題/領域番号 19K06836
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45040:生態学および環境学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

土田 浩治  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00252122)

研究分担者 岡本 朋子  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (50588150)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードワーカー産卵 / ポリシング / 体表炭化水素 / 移植実験 / 女王フェロモン / 親子解析 / 原始的真社会性 / 親子判定 / 産卵ワーカー / シグナル / 女王物質 / CHC / 産卵制御 / ワーカーポリシング / アシナガバチ
研究開始時の研究の概要

ワーカー産卵が頻繁に見られるフタモンアシナガバチを材料に、個体間のCHC変異を経時的に定量し、CHCのシグナルとしての役割を評価するのを第一の目的とする。第二の目的として、ホルモン処理によって卵巣発達の促進と抑制を行い、その場合に起きるCHCの変化、遺伝子発現、個体間の行動の変化とコロニー全体の行動の変化を調査して、CHCの変化と卵巣発育がコロニー全体に及ぼすコストを評価することを目的とする。

研究成果の概要

フタモンアシナガバチの産卵ワーカーと女王の体表炭化水素の変化を、ワーカーの羽化直後とその後1週間ごとに継続して採集し、GC/MSで分析した。その結果、産卵ワーカーは産卵能力獲得前後で特に体表炭化水素に変化はなく、女王の物と明確に区別され、体表炭化水素が女王のシグナルとして機能していることを示唆していた。また、卵の移植実験を行った結果、16.2%(12/74)の卵が他コロニーでも生存し、その75%(9/12)が特定のコロニーに由来することが明らかとなった。この結果は、卵の体表炭化水素にコロニー間変異が存在し、強いシグナルをもつコロニーが存在することを示唆していた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

産卵の能力を獲得したワーカーは、体表炭化水素が女王化するのでは無く、女王とワーカーは明確に区別されることが明らかとなり、女王とワーカーは不可逆的に決定されることが明らかとなった。また、特定のコロニーが強い女王的なシグナルが存在することが明らかとなった。これまで、ワーカーは産卵能力獲得後は女王的になることがPolistes dominulaで報告されてきたが、今回の発見は、それ以外の道筋が存在することを強く示唆している。また、女王シグナルには強いコロニーと弱いコロニーが存在することが明らかとなり、女王間にもシグナル変異が存在することを示した初めての知見と考えられる。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Reproductive workers insufficiently signal their reproductive ability in a paper wasp.2020

    • 著者名/発表者名
      Tsuchida, K., Saigo, T., Asai, K., Okamoto, T., Ando, M., Ando, T., Sasaki, K., Yokoi, K., Watanabe, D., Sugime, Y., Miura, T.
    • 雑誌名

      Behavioral Ecology

      巻: 31 号: 2 ページ: 577-590

    • DOI

      10.1093/beheco/arz212

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書 2019 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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