研究課題/領域番号 |
19K06847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 千葉県立中央博物館 |
研究代表者 |
川瀬 裕司 千葉県立中央博物館, 分館海の博物館, 主任上席研究員 (10270620)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 繁殖生態 / ハゼ科魚類 / 適応度 / 配偶者選択 / 卵保護 / 3D |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは海底に精巧な円形幾何学模様の構造物(ミステリーサークル)をつくるフグを発見し,その生態や形成過程を解明して世界中のメディアで大きな話題になった。そのような中,フグとは全く別の分類群であるハゼ科で第2のミステリーサークルが発見された。そこで本研究では,このハゼがつくるミステリーサークルの適応的意義(何のためにつくる?)と形成ロジック(どのようにつくる?)を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究では,サキンハゼHazeus ammophilus Allen and Erdmann, 2021が巣の周りに形成する放射状の溝の適応的意義と形成ロジックを解明することが目的である.沖縄県東部沿岸で本種の潜水観察を実施する予定であったが,新型コロナウィルス感染防止対策のため今年度も自粛せざるを得なかった.このため,これまでに撮影した映像や採集した標本により,産卵基盤(巣)と放射状構造の大きさと形状を計測するとともに,巣に産まれた卵の発生段階や孵化仔魚の全長などを明らかにした. サキンハゼは,二枚貝の貝殻や落葉をはじめ,空き缶やビニル板など様々なものを巣として使用していた.巣の大きさには大小ばらつきが見られるが,平均すると長径50 mm × 短径24 mmであった.巣の周りに形成される放射状の溝は,巣を含めて平均187 mm × 146 mmの範囲に形成されていた.同一日に営巣されていた巣を調べたところ,卵のある巣とない巣が見られた.また,産み付けられていた卵の発生段階は,同一段階のみの巣と,複数の段階が含まれている巣が見られた.これらのことから,オスは複数のメスを自分の巣に誘って産卵していること,産卵は1日だけではなく,連日行われていることが示唆された.また,卵の有無と,巣の周りに形成される放射状構造の有無との間には,明瞭な関係は認められなかった.本種の卵は粘着糸のある沈性粘着卵で,長径0.74 mm × 短径0.49 mmの紡錘形の形状であった.採集時の刺激で孵化した仔魚の全長は1.74 mmであった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
サキンハゼの潜水調査を沖縄で実施する予定であったが,新型コロナウィルス感染防止対策により自粛したため,フィールド観察に基づく生態学的研究が進まなかった.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染対策が緩和されたことから,今年度はフィールド調査を再開して補充データを取り,本研究を完結させていく.
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