研究課題/領域番号 |
19K06905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
守村 直子 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (00349044)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シナプス接着分子 / 発達障害 / 非ヒト霊長類 |
研究開始時の研究の概要 |
LRFN2(SALM1)は興奮性シナプスの構造・機能を制御するシナプス接着分子である。遺伝子欠損マウスでは記憶学習力の向上、社会的ひきこもり、プレパルス抑制障害、輪回しへの異常固執など自閉症様ヒト発達障害に酷似した行動表現型を示した。本研究ではヒト脳構造・機能に近縁のカニクイザルを用いてLRFN2を介する発達障害責任回路の特定と分子メカニズムの解明を行い、マウス知見をヒトへ外挿できる道筋を究明して、創薬・新規治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
興奮性シナプスの構造・機能を制御するシナプス接着分子LRFN2は、ノックアウトマウスにおいてヒト自閉症様・統合失調症様の行動異常とシナプス異常が認められている。本研究課題では、霊長類脳における発達障害発症メカニズムを検証するために、CRISPR/Cas9ゲノム編集技術によるLRFN2ノックアウトカニクイザルの作製に着手した。また、正常カニクイザルの発達脳における構造や軸索走行について明らかにするため、核磁気共鳴画像(MRI)解析および拡散テンソル画像(DTI)解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉症や統合失調症などの発達障害とシナプス接着分子の関連性を示す研究報告の蓄積から、近年、シナプス異常と発達障害の因果関係が支持されている。マウス(齧歯類)を用いた研究から多くの発見が見出されている一方で、ヒト(霊長類)との脳構造や機能における進化的な差が大きいために治療法に結びかない現状がある。興奮生シナプスの制御に関わり、かつ自閉症や統合失調症の患者に変異が認められているLRFN2遺伝子欠損非ヒト霊長類サルが作出されることにより、基礎知見と臨床応用を結ぶ橋渡しができるものと期待される。
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