研究課題/領域番号 |
19K06970
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
門之園 哲哉 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (10510282)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 中分子創薬 / 創薬デザイン技術 / タンパク質分子設計 / 抗体代替分子 / 標的結合小型タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
分子量が小さく化学合成が可能で、強く標的に結合するペプチドや小型タンパク質が、抗体医薬の代替となる中分子薬として期待されている。申請者はこれまでに標的結合ペプチドの「構造ゆらぎ」制御法を開発し、小型抗体代替分子FLAPのデザイン理論の確立を進めてきた。本研究ではさらに高性能な抗体代替分子を創出することを目指して、抗体と標的との強力な相互作用における「多点結合」の重要性に着目し、MDシミュレーションを駆使して「多点結合」可能な小型抗体代替分子Multi-FLAPのデザイン理論の確立に挑戦する。
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研究成果の概要 |
がんを始めとする様々な疾患の分子標的治療薬として、抗原に強く結合する抗体医薬が盛んに開発されている。しかし、抗体は分子サイズが大きく複雑な構造を持つため医薬としての利用には制限があり、分子改変により抗体を小型化する技術の開発が求められている。 本研究では、スーパーコンピューターを駆使した分子デザインにより、抗体の15分の1のサイズの小型代替分子Multi-FLAPを創り出すことに成功した。また、抗原との結合領域を2か所設計することで、相乗効果により強い結合力が得られる現象を見出した。さらに、今後の医薬応用に向けて、体内動態を改善する手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗体医薬は分子サイズが大きく複雑な構造を持つため、適用疾患が限られることや、製造コストおよび治療コストが非常に高額であることなど、新たな課題が顕在化している。本研究でデザイン理論を構築したMulti-FLAPは、分子サイズが小さいため化学合成で安価に調整でき、さらに組織浸透性の向上により適用疾患の拡大に繋がると期待できる。本研究はすべての人々に安価かつ高品質な医療を提供することを目指している。
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