研究課題/領域番号 |
19K06989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅原 章公 東北大学, 薬学研究科, 助教 (50581683)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 天然物 / ケイ素原子 / メロテルペノイド / デカリン / ケミカルスペース / 創薬シーズ / 生物活性 / Birch還元 / ケイ素原子含有デカリン / gem-ジフェニル基 / 新規骨格 / ライブラリー / ラジカル環化 / ケイ素 / ラジカル環化反応 / テルペノイド / 多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、創薬を志向し、かつケミカルスペースの拡充ができうる新規骨格の創出を目的とする。これを達成するために研究代表者は、炭素原子の結合様式を模倣できるケイ素原子を天然物骨格に組み込みケイ素原子周辺の官能基を含め炭素原子では構成しにくい分子骨格の創出を着想した。研究代表者は、生物活性を有するテルペノイドに着目し、それらを模倣したケイ素原子含有テルペノイド様化合物を設計した。その設計に基づき研究代表者は、1)ケイ素原子含有テルペノイド様化合物群の合成経路確立やライブラリー構築、2)ライブラリーをアッセイ系に供給し、本化合物群の生物活性評価を行い、リード化合物を創出することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではケミカルスペースの拡大を指向し,構造的に多様なケイ素原子含有メロテルペノイド様化合物群の合成経路確立と分子構築を目的に研究を行った.その結果,独自に開発した手法を用いてケイ素原子含有デカリン様及びケイ素原子含有メロテルペノイド様化合物群の新規構築法を確立した.また,ケイ素原子上の gem-ジフェニル基を除去しつつ,新たな官能基をジアステレオ選択的に導入した四置換シランを得るための合成手法を初めて確立した.以上のように,本手法によって多様性の高いケイ素原子含有メロテルペノイド様分子群の創出が可能となった.今後, 本手法を用いた新たなケミカルスペースの拡大や創薬研究への展開が期待できる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然物は創薬研究や新規骨格創出において重要な役割を担ってきたが,近年では新規性の高い構造を有した化合物の取得割合が減少傾向にある.そこで,研究代表者らは新たな創薬シーズの獲得のため, 生物の生合成によっては得られない構造多様な化合物の創出を目的に研究を行っている. 本研究では, ケイ素原子を分子骨格中に組み込むことによって新規骨格を創出することを試みた.その結果,研究代表者らは,ケイ素原子含有メロテルペノイド様化合物群の創出を達成した.これらは現在までに報告例がなく,前例のない骨格であるため学術的価値が高い.さらに,詳細な生物活性評価を行うことで新たな創薬シーズを提供できると期待している.
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