研究課題/領域番号 |
19K06990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
叶 直樹 星薬科大学, 薬学部, 教授 (40317293)
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研究分担者 |
岩渕 好治 東北大学, 薬学研究科, 教授 (20211766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ポリエンマクロラクタム / 多能性幹分子 / 化学合成 / 全合成 / 1,3-ジオキシン-4-オン / 骨格変換 / 構造簡略化 / ボリルキュープレーション |
研究開始時の研究の概要 |
近年、天然からの発見が相次いでいるポリエンマクロラクタム群は、外部刺激に応答して多環式構造へと変化し、その骨格変化に応じて生物活性が切り替わる「多能性幹分子」としての可能性が期待されている。しかし、創薬資源としての本化合物群の可能性を開拓する研究は、ポリエン化合物を信頼性高く合成する手法や、環構築の方法論、更には骨格多様化のための一般的方法論が確立されていないため、立ち遅れている。そこで本研究では、天然由来ポリエンマクロラクタムの母骨格構造、およびその構造安定化体・簡略化体を温和かつ効率よく合成する方法論を開拓し、多様な多環式骨格への変換を実践することで、多能性幹分子の化学を開拓する。
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研究成果の概要 |
光照射や酸化的条件などの異なる外部刺激に応答して、異なる骨格と生物活性を持つ化合物群に変化(分化)する分子(人工多能性幹分子, iPS 分子)の創製研究を行った。まず、海洋放線菌由来ポリエンマクロラクタムheronamide Cの反応性を人工多能性幹分子に応用するため、多様な置換様式を持つheronamide C型マクロラクタム骨格の構築法を開発した。本手法を応用して各種heronamide C類縁体を合成し、その反応性を調べることで、人工多能性幹分子が持つ、選択的な骨格変化に必要な構造的要因を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外的環境に応じて構造や生物活性を変化させる有機小分子の研究は、将来的には患者等の病態・状態に合わせて生物活性や薬理活性を発現するスマートドラッグの開発につながる。本研究はそのような分子の設計と構築を可能とするための第一歩である。また本研究は、アトムエコノミーやステップエコノミーに優れた複雑分子構築法を提案する基礎研究として意義がある。
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