研究課題/領域番号 |
19K06993
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
原 倫太朗 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, プロジェクト講師 (70709766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | アンチセンス核酸 / 核酸医薬 / 人工カチオン性分子 / RNase H / メジャーグルーブ / アンチセンス核酸(ASO) / ヘテロ二本鎖核酸(HDO) / 人工カチオン性分子(ACM) / A型核酸二本鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
代表的な核酸医薬であるアンチセンス医薬(ASO)と、ASO/RNA二本鎖からなる新規核酸医薬:ヘテロ二本鎖核酸(HDO)に、人工カチオン性分子を連結した、新しい核酸医薬を提案する。 申請者はこれまでに、ASO/RNA二本鎖に強く結合し、HDOやASOの安定性や活性を向上させる独自の人工カチオン性分子(Artificial Cationic Molecules, ACM)を開発してきた。本研究では、ACMとASOやHDOを連結した新たな核酸医薬:ACM-ASOとACM-HDOを開発し、有効性が高く、副作用の少ない核酸医薬を実現する。
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研究成果の概要 |
核酸医薬のひとつであるアンチセンス核酸医薬は、標的RNAと二本鎖を形成することで作用する。申請者はこれまでに、このような二本鎖に結合する人工カチオン性分子を開発してきたが、創薬の応用においては、非共有結合により複合体形成した人工カチオン性分子が生体内で解離してしまう点が課題であった。そこで本研究では、人工カチオン性分子をアンチセンス核酸に結合した、人工カチオン性分子連結型アンチセンス核酸の創製を目指した。反応条件や精製条件の検討により人工カチオン性分子連結型アンチセンス核酸を合成・単離した。人工カチオン性分子連結型アンチセンス核酸は従来のアンチセンス核酸よりも高い二本鎖形成能を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核酸医薬の機能を向上させるための従来技術として核酸化学修飾があるが、これは核酸化学構造(塩基・糖・リン酸)を直接改変するものである。一方、人工カチオン性分子は、核酸医薬本体の構造は改変せずに核酸医薬の機能を向上させることができる点に特徴がある。これら二つの分子技術は相反するものではなく、人工カチオン性分子と核酸化学修飾の両方を一つの核酸医薬に同時に搭載することができる。従って、両者を組み合わせることで核酸医薬の特定の性質を相乗的に向上させる、あるいは、化学修飾で十分に向上できない性質を人工カチオン性分子により補完する、といった形で、従来よりも高性能な核酸医薬の創製につながると期待できる。
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