研究課題/領域番号 |
19K07006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
松儀 真人 名城大学, 農学部, 教授 (90324805)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | フルオロフィリック効果 / 反応場 / 配位子 / 配座 / 不斉合成 / ヘンリー反応 / 絶対配置 / 触媒 / 理論計算 / 立体配座 / 疎水性空間 |
研究開始時の研究の概要 |
反応場空間の適切な設計は,有機合成化学において各種選択性(立体選択性・位置選択性・官能基選択性等)を制御し向上させる為の重要な手段である。本研究課題では,分子内及び分子間フルオロフィリック効果を分子設計指針とする「反応場の新規空間形成」に取り組み,以下の合成基盤技術開発を行う。 課題①フルオラス-スタッキング配座固定による不斉疎水場空間形成と活用型触媒開発 課題②フルオラス逆ミセル空間での濃度圧縮効果に基づく反応加速化技術の開発 研究期間の最終段階では,両課題の成果を組み合わせた触媒反応系の技術成立性について総括する。
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研究成果の概要 |
反応場空間の適切な設計は,有機合成化学において反応の立体選択性・位置選択性・官能基選択性等を制御し向上させる為の重要な手段である。本研究課題では,フルオロフィリック効果に依拠したフルオラスタグ間のスタッキング現象を「反応場の空間形成」に利用することで,効果的な不斉触媒反応系の達成を目的として研究を遂行した。 その結果,不斉ヘンリー反応において,分子内フルオロフィリック効果による配座変容が期待できるビスオキサゾリン銅錯体使用時に,付加生成物の絶対配置が逆転する現象を見出した。入手容易な自然界由来の不斉源にフルオラスタグを二点導入するだけで,不斉認識を逆転できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機合成分野においてこれまで展開されてきたフルオラスケミストリーは,フルオラス分子と非フルオラス分子間の相間分離による簡易分離技術が基盤となっていた。この領域に初めて分子レベルでの「フルオラス-スタッキング現象による反応場空間構築」の概念を導入し,不斉炭素-炭素結合形成反応の立体選択性制御に応用した。 フルオラスタグを標的触媒リガンドに導入するだけで新たな反応場空間を形成させ,立体選択的反応の選択性改良が可能になり,フルオラスケミストリーのブレークスルーとなり得る新領域を開拓できた。
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