研究課題/領域番号 |
19K07026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
水口 峰之 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (30332662)
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研究分担者 |
帯田 孝之 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (30578696)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | cGAS / PQBP1 / DNA結合 / タンパク質 / DNA / 天然変性蛋白質 / 相互作用 / 立体構造 / NMR / X線結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
cGASタンパク質はDNAウイルス等に対する自然免疫にとって重要なDNAセンサー分子であり、DNAを結合したcGASはSTINGを介してI型インターフェロンの発現を誘導する。最近、免疫細胞に存在するPQBP1がcGASに結合し、cGASによるI型インターフェロンの発現誘導を抑制することが明らかにされた。しかしながら、PQBP1がcGASとどのように結合し、どうやってI型インターフェロンの発現誘導を抑制するのかについての詳細なメカニズムは不明なままである。本研究では、cGASとPQBP1との相互作用を詳細に解析し、cGASとPQBP1が関与する炎症反応の制御を立体構造の観点から解明する。
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研究成果の概要 |
cGASはサイトゾルDNAに対する自然免疫応答に重要なDNAセンサーである。cGASはセカンドメッセンジャーのcGAMPを合成し、cGAMPはアダプタータンパク質STINGに結合して活性化し、I型インターフェロンの発現を誘導する。PQBP1はレトロウイルスDNAに対する自然免疫応答においてcGASの補助受容体として機能する。しかし、サイトゾルDNAに対する自然免疫応答がPQBP1によって阻害されると報告している研究もある。本研究では、PQBP1のDNA結合特性を明らかにするとともに、PQBP1がさまざまな種類のDNAと相互作用することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌やウイルスが細胞に感染すると、パターン認識受容体であるcGASがサイトゾルDNAを認識することによって、STING依存性シグナル伝達経路が活性化され、I型インターフェロン産生が誘導される。PQBP1はリンパ系及び骨髄系細胞で高発現するcGASの補助受容体である。PQBP1はHIV-1由来DNAと直接結合し、cGASと相互作用することで自然免疫応答に関与すると報告されている。本研究では、PQBP1のDNA結合特性を明らかにするとともに、PQBP1がさまざまな種類のDNAと相互作用することを明らかにした。本研究成果は自然免疫応答の制御を理解するために有用な情報を与える。
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