研究課題/領域番号 |
19K07060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々 貴之 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (20342793)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | セラミド / バリア機能 / 極長鎖脂肪酸 / 消化管 / 脂質 / バリア / ELOVL1 / 脂肪酸 |
研究開始時の研究の概要 |
脂質の三大機能として生体膜の形成、エネルギー源、脂質メディエーターとしての生理作用が知られている。申請者は極長鎖脂肪酸(炭素数が20より長い脂肪酸)からなる極長鎖脂質が体表、すなわち皮膚および涙液のバリア機能を担うことを明らかにし、脂質の第四の機能として「体表バリア」を提唱している。本研究は、体表よりも広い表面積を持ち外界と接する消化管のバリア機能における極長鎖脂質の役割を明らかにすることを目指す。マウスおよびヒトの消化管を構成する極長鎖脂質のプロファイルを質量分析法により明らかにし、脂肪酸伸長酵素ELOVL1の遺伝子改変マウスを用いて消化管バリア機能における極長鎖脂質の役割を明らかにする。
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研究成果の概要 |
極長鎖脂質(20よりも長い炭素鎖をもつ脂質)は体表の透過性バリア形成に重要である。本研究は体表よりも広い表面積をもち,外界と接する消化管のバリア形成における極長鎖脂質の役割の解明を目的として行った。マウス消化管の脂質を質量分析法によって解析した結果,皮膚バリア形成に関わる極長鎖セラミドが口腔,食道,前胃に存在することを明らかにした。また,この極長鎖セラミドを減少させたマウスでは口腔バリア機能が低下していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管は食事、喫煙、薬物などに由来する質・量共に多様な化学物質および体表とは異なる病原体や常在細菌に晒されている。本研究では表皮にのみ存在すると考えられていたタイプの極長鎖セラミドが表皮と同じ重層扁平上皮組織である口腔、食道、前胃に存在し、口腔バリア形成に重要であることを明らかにした。極長鎖セラミドは口腔バリア疾患と関連する可能性があり、診断や治療におけるターゲットとなりうることが示唆された。
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