研究課題/領域番号 |
19K07079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
福本 泰典 千葉大学, 大学院薬学研究院, 講師 (10447310)
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研究分担者 |
中山 祐治 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (10280918)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | DNA損傷応答 / 細胞周期 / 細胞周期チェックポイント / 翻訳後修飾 / タンパク質分解 / Rad17 / 9-1-1複合体 / ATR / タンパク質間相互作用 / タンパク質相互作用 / 核小体 / 細胞内局在 / プロテアソーム / APC / Cdh1 / destruction box / ATPase / 分子標的 |
研究開始時の研究の概要 |
DNA損傷応答の阻害はp53を欠くがん細胞を特異的に死滅させる新たな分子標的として創薬への応用が期待される。ATR依存的DNA損傷応答に関与するRad17はATP加水分解酵素(ATPase)であり、分子標的となるにもかかわらず阻害剤は開発されていない。 本研究はRad17を標的とする分子標的薬のシード化合物の取得を最終的な目標とする。Rad17は普遍的に発現するが、Rad17阻害剤はp53遺伝子変異をもつがん細胞に特異的に効果を発揮すると期待される。化合物ライブラリーからRad17阻害剤の候補化合物を選択する。並行してRad17について基礎的解析を行い、Rad17を標的とする創薬の基盤を作る。
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研究成果の概要 |
DNA損傷応答(DDR)はがんの抑制や治療に関わる重要な機構である。本研究ではDDRを制御する代表的なタンパク質でるRad17の構造活性相関に注目し、DDRを標的とする創薬へとつながる成果を得た。Rad17のC末端に存在するiVERGEドメインとそのリン酸化がRad17に必須の機能を持つことを明らかにした。さらに、Rad17の細胞内における空間的制御を解明し、特に核内への移行によってRad17タンパク質のプロテアソーム依存的分解が促進されることを見出した。本研究によってRad17と関連因子の制御機構について重要な知見が明らかとなり、DDRを標的とする分子標的薬の開発に繋がる成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Rad17がKYxxLモチーフに加えて、iVERGEを二つ目の9-1-1複合体との相互作用ドメインとして持つことを示した。KYxxLとiVERGEそれぞれの制御機構を解析することで、DNA損傷応答の詳細な制御機構が明らかになると期待される。また、これはDDRを標的とする新規分子標的薬の開発において、Rad17と9-1-1複合体との相互作用を標的とする創薬に繋がる成果である。さらに、Rad17の細胞内局在の制御や二つのD-boxの存在が明らかとなり、新規分子標的の創出やDDRを標的とする抗がん剤の新規スクリーニング系の構築に貢献することが期待される。
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