研究課題/領域番号 |
19K07088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山下 純 帝京大学, 薬学部, 教授 (80230415)
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研究分担者 |
松本 直樹 帝京大学, 薬学部, 助教 (40447834)
佐々木 洋子 帝京大学, 薬学部, 講師 (90324110)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | DDHD1 / ホスホリパーゼA1 / ワールブルグ効果 / ミトコンドリア呼吸 / 細胞生存 / 抗がん剤 / リン酸化修飾 / 細胞内局在変化 / DDHD1/PA-PLA1 / LPI / ミトコンドリア / 細胞死 / リン脂質 / ホスホリパーゼ / リゾリン脂質 / ホスファチジン酸 / リゾホスファチジン酸 / リゾホスファチジルイノシトール / ホスファチジルイノシトール / がん細胞 / 癌細胞 / 生存 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は「DDHD1による“ワールブルグ効果“の解除のメカニズムとその生物学的意義」を明らかにすることである。これまでにリン脂質代謝酵素や脂質メディエーターとミトコンドリア呼吸の関係を検討した例はほとんどない。私はDDHD1の内在性カンナビノイドの産生酵素としての役割について先駆的な研究を行ってきたが、さらに本研究は、がん細胞のエネルギー代謝変換である“ワールブルグ効果”への影響を初めて言及したものである。“ワールブルグ効果“の解除のメカニズムが明らかになれば制がんへ応用も可能となる。以上より学術的独自性・創造性が高く波及効果も期待できる。
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研究成果の概要 |
細胞内PLA1のDDHD1の膵臓がんの細胞死との関連を検討した。培養膵臓がん細胞にDDHD1を導入すると細胞死が亢進して、膵臓がんの抗がん剤に対する感受性が増大した。DDHD1の発現はミトコンドリア呼吸を亢進させた。がん細胞は必要なエネルギー(ATP)を解糖系で産生しすること、逆にミトコンドリア呼吸が低く保たれており、その特徴的な代謝変化は“ワーブルグ効果”と呼ばれている。ミトコンドリア呼吸が低いことが、不利な環境で生存すること、がん細胞の抗がん剤耐性と関連する。DDHD1発現による “ワーブルグ効果”を解除は、難治がんの制圧の緒になることが考えられる。また、DDHD1の活性調節機構も調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵臓がんは抗がん剤が効きにくく、5年生存率が極めて低い。本研究は、細胞内ホスホリパーゼA1(PLA1)のDDHD1を発現させると、がん細胞の“ワーブルグ効果”を解除し、抗がん剤の感受性が亢進することを見出した。DDHD1の“ワーブルグ効果”解除のメカニズムを明らかにすることは、難治がんの制圧の緒になることが考えられる。メカニズム解明のひとつとしてDDHD1のリン酸化と細胞内局在変化を調べた。
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