研究課題/領域番号 |
19K07098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 帝京大学 (2022) お茶の水女子大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
後藤 真里 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (80467050)
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研究分担者 |
宮本 泰則 お茶の水女子大学, ヒューマンライフイノベーション研究所, 教授 (50272737)
毛内 拡 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (90708413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 環状ホスファチジン酸 / 脳血管障害 / ミクログリア / アストロサイト / 神経細胞 / 代謝物 / テネイシンC / 生理活性脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
環状ホスファチジン酸(cyclic phosphatidic acid, cPA)は海馬において、神経突起伸長を促進し、虚血による遅発性神経細胞死を抑制する。また、cPAは外傷性脳損傷に対し、損傷の修復を促す作用がある。しかしcPAの合成酵素、受容体を含めたcPAの作用機序は未だ明らかとなっていない。本研究は、脳におけるcPAの作用機序の解明を行うとともに、脳血管障害の新たなメカニズムを提唱することを目的としている。
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研究成果の概要 |
脳血管障害は認知障害などの後遺症をもたらし、患者のQOLを著しく低下させる。虚血により生じる認知機能障害は海馬CA1領域の遅発性神経細胞死に密接に関与しており、血管性認知症の治療・予防には、この細胞死への対処が必要不可欠である。 環状ホスファチジン酸は、脳に多く存在する生理活性脂質であり、神経系で重要な役割を示すことが明らかにされてきた。本研究においては環状ホスファチジン酸の誘導体を用いてミクログリアやアストロサイトに対する作用について解析を行った。その結果、環状ホスファチジン酸はミクログリアの炎症を抑制し、アストロサイトのテネイシンCの発現を上昇させ、神経細胞死を減少させることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳血管障害における環状ホスファチジン酸による神経細胞死抑制、炎症抑制の作用機序は解明されていなかった。本研究では、環状ホスファチジン酸の未知受容体同定、ミクログリア、アストロサイトへの作用解明、代謝物の同定を行った。神経細胞死や炎症を抑制する責任分子の同定することができ、脳血管障害の制御機構の理解につながった。
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