研究課題/領域番号 |
19K07117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 (2021) 旭川医科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
宇和田 淳介 金沢医科大学, 医学部, 講師 (70580314)
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研究分担者 |
矢澤 隆志 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00334813)
加藤 剛志 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (60194833)
谷口 隆信 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60217130)
益岡 尚由 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80509307)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ムスカリン受容体 / アセチルコリン / トランスポーター / 細胞内受容体 / GPCR / acetylcholine / MAP kinase / シグナル情報伝達系 |
研究開始時の研究の概要 |
アセチルコリン受容体であるムスカリンM1受容体は、細胞表面に存在することで細胞外からアセチルコリンを受容し機能すると考えられてきた。しかし、我々は、M1受容体が細胞の内側にも存在し機能することを明らかにしてきている。本研究課題では、遺伝子編集による点変異導入により細胞内M1受容体を消失したマウスを作出し、その記憶学習への影響を解析することで、新しい認知症治療法開発に貢献することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、元来細胞表面に局在してアセチルコリンを受容することで機能するムスカリン受容体のM1サブタイプが、細胞の内部にも局在して機能しうるという知見に基づき、その機能解析を目的として進められた。研究の成果として、細胞内部でムスカリンM1受容体が活性化する様子を可視化する新しいツールを開発するとともに、細胞内へアセチルコリンを輸送しうるトランスポーター候補と複数同定した。このトランスポーター候補により細胞内でM1受容体が活性化することも示された。この成果により生体における細胞内ムスカリンM1受容体の活性化と、細胞内へアセチルコリンを取り込む新しいコリン伝達系を証明する新しい道筋が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アセチルコリンの受容体であるムスカリンM1受容体は、認知機能に深くかかわり、アルツハイマー病などの治療ターゲットの一つとしても知られる。しかし、このM1受容体が細胞の細部でも機能しうることはまだ一般的に知られておらず、その役割も明らかではない。本研究の成果として細胞内でムスカリンM1受容体が活性化されることを直接的に示す新しいツールを開発した。また、アセチルコリンを細胞内へ輸送するトランスポーター候補も同定した。トランスポーターは細胞内M1受容体の活性化を制御する新しい創薬ターゲットとなりうるものであり、認知症などの病態との関わりについても興味深い対象として今後更に研究の進展が期待される。
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