研究課題/領域番号 |
19K07143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
高取 薫 (木下薫) 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (40247151)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 新規天然資源 / アルツハイマー病 / アミロイドβ凝集抑制 / BACE1 / サボテン科植物 / キノコ子実体 / 海洋由来真菌 / 発酵 / HDAC阻害剤 / トリテルペンサポニン / アミロイドβ / 抗アルツハイマー病 / BACE1阻害活性 / アミロイドβ凝集抑制活性 / サポニン / エピジェネティック制御 / アルツハイマー病治療薬 / BACE1阻害 / Aβ凝集抑制 / ビフラボノイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では海洋由来真菌による発酵,共培養および休眠状態にある遺伝子(働いていない状態の遺伝子)を新たに発現させるエピジェネティックな手法(遺伝子を試薬によって働く状態にする方法)を用いて,新たな二次代謝産物を生産できる新規天然資源を開発する. 一方,世界的に問題となっているアルツハイマー病はその根本的治療薬が求められている.そこで,アルツハイマー病の原因と考えられるアミロイドβ(Aβ)の生成と凝集ならびにAβによる神経細胞毒性に着目し,これら複数の作用を同時に抑制する化合物を既存の天然資源に加え,本研究で開発する新規天然資源から見出し,アルツハイマー病治療薬の開発を目指す.
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病治療薬の開発を目的に,新たな天然資源の開発を目指した.海洋由来真菌の物質生産に関わる遺伝子を活性化させたものとキノコ子実体を海洋由来真菌で発酵させたものに,新たな物質生産を確認した.アルツハイマー病の原因と考えられ,脳内で産生されるアミロイドβ(Aβ)の産生に関わる酵素BACE1の阻害またはAβ凝集抑制活性を示す化合物を,新たに開発した資源と既存の天然資源であるサボテン科植物,海洋由来真菌,およびキノコ子実体から探索した.その結果,サボテン科植物からAβ凝集抑制活性を示す数種の新規サポニンを,海洋由来真菌とキノコ子実体からは両活性を示す化合物を単離し,構造を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,アルツハイマー病に対する根本的な治療薬はなく,症状の進行を抑える対処療法的な治療薬としてアセチルコリンエステラーゼ阻害薬などがあるのみである.従って根本的な治療薬の開発が急がれている.このような背景から,本研究ではアルツハイマー病の原因とされるアミロイドβの産生と凝集を阻害するという根本的治療薬となりうる化合物を天然資源から見いだすことを目的としている,本研究では既存の資源から複数の作用点を有する抗アルツハイマー活性を有する化合物を見いだすことに成功したことから,新たなアルツハイマー病治療薬の開発に繋がる研究である。
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