研究課題/領域番号 |
19K07162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松下 良 金沢大学, 薬学系, 教授 (20293368)
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研究分担者 |
石田 奈津子 金沢大学, 薬学系, 助教 (70794220)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神経筋疾患 / 筋肉量減少 / 薬物動態 / 分布容積 / levofloxacin / 神経筋難病 / 筋肉量 |
研究開始時の研究の概要 |
神経筋疾患患者においては、患者個別の薬物投与が根拠に基づいて適切に行われているとは言えない。 そこで本研究では、神経筋疾患患者の適切な薬物治療法確立のために、神経筋難病診療施設の協力を得て、新たに開発された臥床状態でも筋肉量が測定可能な機器を駆使し、筋萎縮病態の異なる筋萎縮性側索硬化症および筋ジストロフィー患者の原疾患別に筋肉量の減少と筋肉細胞の変化による薬物動態の変動を定量的に明らかする。 更に、それぞれの疾患動物モデルを用いて薬物動態影響因子を解明する。そして、筋肉量減少と薬物動態の関係を再構築し、薬物の筋肉組織分布の変化と体内動態の関係を定量的に明らかにし臨床上の評価と対処方法を提示する。
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研究成果の概要 |
神経筋難病診療施設の協力を得て神経筋難病患者に発生する著しい筋肉量の減少による薬物動態の変動を定量的に明らかすることを目的とした。 臨床研究では今後の臨床研究を進める上での基礎データを収集することができた。また、疾患動物モデル探索を行い15週齢ラットに低蛋白食摂取かつギブス固定法または、dexamethasone 投与を行うことにより筋肉量減少の病態が再現できることを確認した。そして当該モデル動物を用いてlevofloxacin分布容積の減少が筋肉量の減少だけでなく、筋肉組織への移行性も関与する可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には、神経筋疾患患者における薬物の分布容積は、筋肉量の減少に必ずしも比例しない(線形性)可能性があることを示し、薬物の筋肉移行メカニズム研究を発展させたことに意義がある。さらに、社会的、臨床的には、これまで希少疾患のために顧みられてこなかった神経筋疾患患者における薬物治療に個別化最適化の道を、筋肉量減少という観点から開いたことに意義がある。このことは、最近、筋肉萎縮等が問題となっている多くの高齢者の薬物療法の適正化にも繋がるかも知れない。
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