研究課題/領域番号 |
19K07163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 (2021) 岡山大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
須野 学 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20621189)
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研究分担者 |
永坂 岳司 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
松本 准 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60709012)
母里 淑子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70708081)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 抗EGFR薬 / ペムブロリズマブ / 副作用 / 薬物体内動態 / 遺伝子プロファイル / パニツムマブ / セツキシマブ / 抗EGFR抗体薬 / がん治療 / 抗EGFR抗体 / 遺伝子変異 / 皮膚障害 / 抗PD-1抗体 / 遺伝子プロファイリング / がん治療抵抗性 / ELISA |
研究開始時の研究の概要 |
パニツムマブ(Pmab), セツキシマブ(Cmab)は,切除不能進行再発大腸がんに効果を示す抗(上皮成長因子受容体)抗体薬である。抗EGFR抗体薬はRAS遺伝子野生型の患者に強く奏功することが期待されるため,野生型の患者に適応使用されるが,その継続投与により,最終的には治療抵抗性,すなわち,獲得耐性を示し,全ての症例は増悪への道を辿る。本研究では,患者の検体を用い,抗EGFR抗体薬の獲得耐性の発現率やパターン,奏功率や副作用などの治療経過情報と抗EGFR抗体血中濃度の関連を検討し,抗EGFR抗体薬の投与量の個別化を可能とする,新機軸のLiquid Biopsyの構築を試みる。
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研究成果の概要 |
今回の研究により,ペムブロリズマブの副作用である下痢は、ペムブロリズマブ血中濃度が高く推移した症例で発現する傾向にあることを明らかにした。ペムブロリズマブ血中濃度測定測定とともに下痢の評価を行うことは,下痢の重症化を防ぎ,ペムブロリズマブの治療継続,治療成績の向上につながり,患者のQOL維持向上が可能になると考えられる。 本研究の限界点として,症例数が少ないことが上げられる。今後は,症例数を重ね,下痢発現および重症化の要因がペムブロリズマブ血中濃度とその免疫応答にあることについて研究を展開する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,抗体医薬品パニツムマブ、セツキシマブ、ペムブロリズマブを用いた大腸癌治療において、各薬剤の血中濃度と治療効果としての生存期間、無病生存期間および副作用と各薬剤血中濃度の関連について検討した。各薬剤血中濃度と生存期間、無病生存期間に関連は認めなかった。しかし、ペムブロリズマブの副作用である下痢は、最低血中濃度が高く推移した症例で発現し、なかには入院処置を要した患者を認めた。ペムブロリズマブ最低血中濃度および下痢症状のモニタリングを行うことにより,早期に対処,重症化を防ぐことが治療継続,治療成績の向上につながり,患者のQOL維持向上が可能になると考えられる。
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