研究課題/領域番号 |
19K07173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
秋好 健志 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (50399143)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | トランスポーター / 抗がん剤曝露 / 絶対定量プロテオミクス解析 / 消化管障害 / 標的絶対定量プロテオミクス解析 / イリノテカン曝露 / トランスポーター発現 / イリノテカン / SN-38 / 抗がん剤 / OATP / 標的絶対定量プロテオミクス / 薬物動態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ラットにおいて抗がん剤曝露時の 1) 消化管および血液脳関門における各種輸送担体の mRNA 量、蛋白質の絶対発現量および質的 (翻訳後修飾など) 変化、2) 発現変動機構に関わる microRNA や DNA のメチル化など epigenetic な変動、3) 基質薬物の消化管吸収および中枢移行性を解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、抗がん剤イリノテカンを暴露し、重篤な消化管障害を発症させたモデルラットを用いて、当該ラットにおける薬物動態関連トランスポーターおよび内因性物質輸送トランスポーターの発現変動を、臓器横断的に解析することを目的とした。 イリノテカン曝露ラットから、小腸、肝臓、腎臓を摘出した。各臓器の細胞膜画分を調製後、トリプシン消化後、サンプル中の各トランスポータ特異的ペプチド量をLC-MSMSによる絶対定量プロテオミクス解析により評価した。 結果として、P糖タンパク質ほか、内因性物質輸送トランスポーターにおいても有意な発現変動が確認された。本結果は、基質薬及びよび内因性物質の体内動態変動を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床上ではイリノテカンなどの抗がん剤投与時に様々なトランスポーター基質薬が併用投与される。本研究により、イリノテカン時にはP糖蛋白質の発現、特に、小腸における発現量が有意に変動したことから、ジゴキシンやダビガトランなど臨床上重要なトランスポーター基質薬の吸収量の変動が示唆れれる。さらに、本研究においては、内因性物質である胆汁酸の輸送に寄与するトランスポーター発現量の有意な変動も明らかになった。これらの変動は、最終的には様々な疾患発症のリスクを示唆しており、今後これらの臨床上の影響の程度を評価する必要がある。
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