研究課題/領域番号 |
19K07236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
上田 久美子 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (10309437)
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研究分担者 |
大河原 賢一 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (30291470)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ヌクレオシド / 解糖系 / 増殖 / トランスポーター / 遊走浸潤 / がん代謝 / リプログラミング / がん / 代謝リプログラミング |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞は、自身のエネルギー代謝を再構築、すなわちリプログラミングすることによって過酷な環境に耐えることが、近年明らかになってきた。本研究では、がん細胞の増殖やエネルギー産生の原料の一部となる”ヌクレオシド”が、がんの代謝リプログラミングにどのように関与し、どのようにがんを悪性化させるかについて、明らかにする。さらに、ヌクレオシドを用いた新たな治療戦略もしくは補助療法の開発につなげることを目指す。
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研究成果の概要 |
促進拡散系核酸トランスポーター1(ENT1)は、アデノシンなどのヌクレオシドを細胞内外に輸送する。このトランスポーターを阻害したがん細胞や、ノックダウンしたがん細胞では、解糖系が亢進した。このとき、解糖系にかかわる酵素のmRNA発現量の上昇のみならず、グルコーストランスポーターやアミノ酸トランスポーターなどのmRNA発現量上昇を伴っていた。さらにこのとき細胞増殖も抑制された。これらの結果より、ENT1の阻害やノックダウンにより代謝のリプログラミングを生じる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、核酸トランスポーターのがん細胞での働きの一部が明らかになったとともに、核酸トランスポーターががんの代謝リモデリングと関わっている可能性が示唆された。さらには、核酸トランスポーターの発現量低下が代謝拮抗薬の耐性と関係することを示す報告も存在することから、これらの知見は代謝拮抗薬の耐性克服に関する方策を見出すための一助となる可能性が示されたとともに、今後の新たながん治療に対して有用な知見となる可能性が示唆されたと考えられる。
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