研究課題/領域番号 |
19K07254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
北沢 祐介 獨協医科大学, 医学部, 助教 (00467581)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | アロ抗体産生応答 / 辺縁帯B細胞 / 濾胞B細胞 / FITC-Ficoll / FITC-KLH / FITC-Allo T cell / αFITC-AFCs / 形質細胞 / 活性化B細胞 / 辺縁帯B細胞 / 濾胞B細胞 / FITC-Dextran / アロ応抗体産生応答 / 成熟B細胞 / 多重免疫染色 / 形態学的解析 / 脾摘 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アロ免疫応答におけるアロB応答の機序を解明することである。初年度はFITC標識dextran(辺縁帯B細胞(MZB)応答を優位に誘導する抗原)またはFITC標識KLH(濾胞B細胞(FOB)応答を優位に誘導する抗原)移入動物の成熟B細胞応答をコントロールとしてアロT細胞移入モデルと対比し、アロ成熟B細胞応答の関与を推測する。2・3年目はアロ成熟B細胞より分化したアロAFCの性質とアロメモリーB細胞のタイプおよび寿命を明らかにする。以上によりアロB応答の機序を解明することができる。
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研究成果の概要 |
脾臓の成熟B細胞には、濾胞B細胞(FOB)と辺縁帯B細胞(MZB)が存在し、共に液性免疫を誘導する上で重要な細胞です。しかし、アロ応答においては不明です。そこで、MZB または FOB 優位な反応が起こる動物モデルを構築し、免疫組織化学染色を用いて アロB 応答の動態パターンを比較しました。その結果、アロ応答はT細胞応答を誘発し(T-依存性)、GCの形成などFOB優位な増殖応答を示した。さらにAFCにおいては、MZB応答のような早期でのAFC誘導を示さず、FOB応答の特徴(誘導時期、動態パターン、特性)に類似する結果を示した。よって現段階では、アロ応答は、FOB応答優位な反応を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は、アロT細胞移入後の宿主脾臓outer PALS領域にて独特なB細胞動態を発見した。それは、胚中心(GC)形成前に辺縁帯B細胞(MZB)由来と考えられるAFC応答が起こり、GC形成後に濾胞B細胞(FOB)由来のAFC応答を示したことである。さらに脾摘した宿主に、アロT細胞移入後の宿主血中のドナー抗体価を測定すると、正常(脾臓有り)に比べアロIgM抗体産生が顕著に低下していた。本研究は、アロB応答は、MZBとFOBが混在した独特の動態を示し、脾臓特有のMZBが記憶免疫に関与するとういう新しい学説になるという意義がある。
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