研究課題/領域番号 |
19K07268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
林 利憲 広島大学, 両生類研究センター, 教授 (60580925)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イベリアトゲイモリ / 精巣 / 再生 / 幹細胞 / 始原生殖細胞 / 精子形成 / 生殖幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
有尾両生類であるイモリは精巣を完全に除去されても、再生することができる。精巣の再生は、精巣に隣接する結合組織内の幹細胞から、生殖細胞を含む組織が再形成されるという特徴を持つ。この精巣再生を可能とする仕組み理解することは、哺乳類が精巣を再生できない原因の解明にもつながる。 本研究では、自ら確立したイベリアトゲイモリのモデル実験系としての長所を駆使して、1)再生を開始させるシグナルの解明、2)精巣再生に寄与する幹細胞の同定、そして3)再生過程を制御する遺伝子ネットワークを提示して、イモリ精巣再生の機構を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、イモリ精巣発達や雄性生殖細胞の発生過程に関する基本的な情報と、日長条件が精巣分化に与える影響をまとめた論文を発表した。また、イモリの精巣がTerminal Crestから再生される直接的な証拠を示す結果を移植実験から得た。加えて、イモリの始原生殖細胞が形成される過程において、dazl遺伝子が機能するタイミングを示した。これらの結果については、現在、国際科学雑誌に論文を投稿する準備を進めている。 イベリアトゲイモリのバイオリソースとしての価値を高めるために、全ゲノムシークエンスを開始した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規のモデル動物であるイベリアトゲイモリにおいて、精巣や雄性生殖細胞の形成過程の詳細が示されたことで、イモリの生殖細胞に対する理解が進んだことに加えて、イベリアトゲイモリのモデル動物としての価値が高まった。 また、本研究から得られた知見は、マウスやゼブラフィッシュ、ツメガエルといったモデル生物と比較する基盤となるため、脊椎動物における生殖細胞分化機構の全体像を明らかにすることにも貢献する。
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