研究課題
基盤研究(C)
心不全は増加の一途にあり、全世界的に「心不全パンデミック」の到来が予測されているが、現状の治療は全身的な対症療法にとどまっている。これは、心不全の発症・進展の分子メカニズムに未だ不明な点が多いためである。本研究では、心筋の収縮性を制御している分子機構を明らかにすると同時に、その機構がどのように障害されることで心不全につながるかを明らかにしたい。
心筋の収縮力は、アクチン線維とミオシン線維が規則正しく整列した収縮単位であるサルコメアの中で、アクチン線維とミオシン頭部との間の架橋形成によって生み出される。この架橋形成の制御において、アクチン線維の形成・維持を担う分子マシナリーが果たす役割を検討した結果、本マシナリーの主要構成因子であるフォルミン蛋白質が動物種や臓器、細胞種に特異的な機能を通じてアクトミオシン相互作用を制御していることが明らかとなった。
心不全は近年増加の一途にあり、全世界的に「心不全パンデミック」の到来が予想されているが、心不全進展の分子メカニズムに未だ不明な点が多いため、現状では病状進行の抑制と症状軽減を目指した対症療法が中心である。本研究成果は、心筋収縮力の制御機構の理解を通じて、心不全進展の分子機構の解明に貢献するだけでなく、本制御機構を標的とした新規治療法の創出につながると期待される。
すべて 2022 2021 2020 2019 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (27件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
PLoS One
巻: 17 号: 10 ページ: e0275751-e0275751
10.1371/journal.pone.0275751
Molecular pain
巻: 18 ページ: 1-12
10.1177/17448069221089784
Genes to Cells
巻: 26 号: 8 ページ: 583-595
10.1111/gtc.12873
Cerebral Cortex
巻: 31 号: 4 ページ: 2205-2219
10.1093/cercor/bhaa355
Cytoskeleton
巻: 印刷中 号: 2 ページ: 219-229
10.1002/cm.21523
PLOS ONE
巻: 14 号: 11 ページ: e0225586-e0225586
10.1371/journal.pone.0225586
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/pharmacology/