研究課題/領域番号 |
19K07360
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
藤倉 大輔 北里大学, 獣医学部, 准教授 (70547794)
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研究分担者 |
北村 浩 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (80312403)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | TNFRSF21 / 腫瘍 / マクロファージ / DR6 / 免疫細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢免疫細胞の病的な活性化は、リューマチなどの自己組織炎症性疾患を誘発する。一方で、その病的な抑制は易感染や腫瘍の発生を誘発する。このため、生体は末梢免疫細胞の活性化を正に、あるいは負に適切に調節するメカニズムを有する。この調整メカニズムは免疫細胞上に発現された促進性あるいは抑制性膜タンパク質の機能に依存する。研究代表者らはこれまでに、抑制性因子と目されるDeath receptor 6(DR6)に対するアゴニスティック抗体を作出し、その投与がSLEモデルマウスの発症を抑制しうることを見出した。本研究では、DR6の抗腫瘍免疫におけるDR6の役割を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
Death receptor 6 (DR6, TNFRSF21)はTNF受容体スーパーファミリーに属し、種々の免疫疾患モデルの病態形成に関与することが報告されている。また、種々のがん患者組織標本におけるDR6発現が報告されているが、腫瘍に対する免疫応答におけるDR6の機能的役割については不明な点が多い。本研究では、DR6欠損BALB/cマウスを作製し、CT26細胞担がんマウスモデルを用いて、DR6の腫瘍免疫応答における機能について解析を行った。その結果、DR6欠損は移植腫瘍塊への免疫担当細胞の浸潤に影響しうるが、CT26移植腫瘍塊の形成に顕著な影響は見出されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DR6はがん患者組織や種々の腫瘍由来培養細胞における発現亢進が報告されており、また、腫瘍マーカーとしての可能性が報告されるなど、DR6と腫瘍形成への関与が示唆されるが、その機能的役割については不明な点が多い。本研究では、DR6欠損BALB/cマウスを作成し、マウス腫瘍細胞同種移植モデルを用いて、腫瘍に対する宿主側免疫応答におけるDR6の機能について解析を行った。本研究では宿主側免疫細胞の腫瘍浸潤に対してDR6が機能的に関与しうることが明らかとなった。今後はDR6を発現する免疫細胞が関与する他の免疫疾患におけるDR6の機能的役割を解析することで、DR6が新たな免疫療法標的分子となるか検討したい。
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