研究課題/領域番号 |
19K07404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
柴 祥子 城西大学, 薬学部, 助教 (70633824)
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研究分担者 |
池田 和博 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30343461)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ミトコンドリア / 遺伝子改変マウス / 糖代謝 / 脂質代謝 / エストロゲン応答遺伝子 / COX7RP |
研究開始時の研究の概要 |
近年、食の欧米化、身体活動量の低下によるエネルギー収支バランスが崩れ、内分泌作用の破綻が原因となり、肥満、糖尿病、脂質異常、動脈硬化などの生活習慣病が増加している。生活習慣病は加齢とともに増加する特徴を有し、骨粗鬆症、サルコペニアなどの加齢性疾患とも密接に関与し、細胞内小器官のミトコンドリアの関わりが注目されているが、これら疾患の病態に生ずる代謝性変化の全貌は明確になっていない。申請者らが同定・単離したCOX7RPは、哺乳類においてミトコンドリアの電子伝達系の超複合体形成促進因子として機能することが判明していることからもメカニズムを明らかにし、寿命・疾患との関係を解明し、臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
ミトコンドリア呼吸鎖超複合体形成促進因子COX7RPの遺伝子改変マウスにおいて、一部の炎症関連マーカーの変動が認められた。また、生活習慣病と関連の深く、ミトコンドリアの形態や機能異常が認められる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のラットモデルにおいて、食餌性亜硝酸塩は活性酸素種(ROS)産生シグナルを抑制し、病態を改善した。さらに、食餌に由来するエイコサペンタエン酸(EPA)は、ROS産生を亢進させ、前立腺がん細胞の生存率を低下させることを示した。以上より、生活習慣病、老化などにおけるミトコンドリア代謝、ROS制御と食餌性因子の密接な関連が示され、新しい予防法・治療法への応用が期待された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアはエネルギー産生の主要な役割を担っている。一方で、酸化ストレスの原因となる活性酸素の主要な発生源にもなっており、加齢・老化や生活習慣病において重要な役割を担うと考えられている。本研究によって、生活習慣病、老化などにおけるミトコンドリア代謝、ROS 制御と食餌性因子の密接な関連が示され、加齢・老化や生活習慣病等の病因解明と新たな予防・治療法への応用が期待され、社会的にもこれら疾患の改善や健康維持などに資すると期待できる。
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