研究課題/領域番号 |
19K07413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
森谷 鈴子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (20283559)
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研究分担者 |
茶野 徳宏 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (40346028)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | RAB39A / RXRB / osteosarcoma / RDH10 / ovarian cancer / carbohydrate / cancer stem cell / PEPCK / 骨肉腫 / がん幹細胞 / 分子標的阻害 |
研究開始時の研究の概要 |
骨肉腫治療へ高用量抗がん剤が適用されるようになり約30年が経過するが、その後、治療成績に大きな改善は見られないままである。未だ1/3の症例は肺転移、死亡に至る。肺転移、死亡を規定する分子マーカー、治療標的も分かっていない。我々は、骨肉腫のがん幹細胞を規定する新規分子経路RAB39A-RXRBを同定している。 本研究では、骨肉腫コホートに於けるRAB39A, RXRB分子の病理診断マーカーとしての可能性を免疫組織化学的手法にて明らかにし、また、RNAiを用いたRAB39A, RXRB分子の標的阻害実験により骨肉腫に対する治療学的意義を証明する。
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研究成果の概要 |
骨肉腫に於いて、RAB39A-RXRB経路は臨床病理学的なバイオマーカーとはならなかった。しかし、一方で、RAB39A分子の標的阻害は、骨肉腫全般に於いて、強い抗がん効果を示し、本分子阻害は骨肉腫に対して広く治療適用可能と解った。 RXRB経路を支援する分子探索を更に実施し、RDH10分子を新規同定した。RDH10分子は、卵巣がんに於いて、がん幹細胞機能の維持に重要であり、RDH10-PEPCK-RXRBの分子経路を阻害することで、卵巣がん幹細胞のcarbohydrate貯蔵能を抑制し、がん幹細胞機能を阻害できることが明らかになった。本分子経路は、卵巣がんに対する新たな治療標的となり得る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨肉腫に於いてはRAB39A-RXRB経路は臨床病理学的なバイオマーカーとはなりませんでしたが、RXRBがん幹細胞経路を支援する分子探索を更に実施することで、RDH10分子を新規に同定しました。 RDH10分子は、骨肉腫ではなく、卵巣がんに於いて、がん幹細胞機能の維持に極めて重要であり、RDH10-PEPCK-RXRBの分子経路を阻害することで、卵巣がん幹細胞のcarbohydrate貯蔵能を抑制し、がん幹細胞機能を強く阻害できることが明らかになりました。本経路の阻害は、卵巣がんに対する新たな治療標的となり得ると考えられます。
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