研究課題/領域番号 |
19K07416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
泥谷 直樹 大分大学, 医学部, 准教授 (80305036)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膵癌 / モデルマウス / 早期診断法 / 新規治療法 / DUSP4 |
研究開始時の研究の概要 |
予後不良な膵癌の治療成績を改善するために、膵癌発症マウスは有用な疾患モデルとなり得る。しかしこれまで報告されているモデルマウスは、ヒト浸潤性膵癌のゲノム異常に基づいて構築されたものではない。本研究では、最近私が同定した浸潤に関わる新規がん抑制遺伝子DUSP4の欠失を導入することで、ヒト膵癌のゲノム異常を忠実に再現したマウスを作製する。このモデルマウスの作製および解析によって、①ヒト膵癌の発症から進展に至る過程の経時的観察、②新規バイオマーカーの同定、③活性化シグナルパスウェイの同定と新規治療法確立、④耐性機序の解明が可能になる。
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研究成果の概要 |
膵癌は最も予後不良な癌の一つで、5年生存率は10%に満たない。その理由として、①早期に浸潤癌に進展するため、根治切除術の適応になる症例が少ないこと、②既存の抗癌剤が奏功する症例が少ないこと、が挙げられる。したがって、膵癌の治療成績や予後を改善するためには、癌の進展に関わる分子メカニズムを詳細に解明することが必要である。本研究では、ヒト膵癌の発症・進展時に付加される遺伝子異常を導入したヒト膵癌に近いモデルマウスを作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で作製されたヒト膵癌のゲノム異常を導入したマウスでは、ヒト膵癌と同様に膵癌前駆病変から浸潤癌への組織学的進展過程が観察される。また、転移・播種巣形成や癌悪液質の発症等についても高頻度にみられることから、膵癌の発症から癌死に至る過程を経時的に観察可能なモデルとなる。このマウスを詳細に解析することで、膵癌の早期診断法や新規治療法の開発につながる知見を得ることが可能となり、膵癌の治療成績の改善が期待される。
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