研究課題/領域番号 |
19K07459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 熊本大学 (2021) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
西東 洋一 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特任助教 (20783567)
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研究分担者 |
大西 紘二 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任准教授 (40613378)
藤原 章雄 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師 (70452886)
菰原 義弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40449921)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マクロファージ / リンパ節 / がん免疫 / C169 / PD-L1 / MMR / コンパニオン診断 / CD169 / MSI |
研究開始時の研究の概要 |
PD-(L)1抗体薬は特異的CD8陽性T細胞の活性化を腫瘍細胞が抑制する腫瘍免疫逃避機構を解除することで効果を発揮するため、腫瘍周囲へCD8陽性T細胞が浸潤していることが効果発現に重要である。しかしながら、高精度のPD-(L)1抗体薬の治療効果予測は実現していない。本研究では、CD169陽性rLNsMφによる腫瘍特異的なCD8陽性T細胞の活性化が、PD-(L)1抗体薬の治療効果発現に寄与することを明らかにする。上記の基礎的知見を基に、rLN切除標本のCD169免疫染色をPD-(L)1抗体薬のより高精度なCDxに臨床応用することを目指す。
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研究成果の概要 |
CD169-DTR(ジフテリア毒素受容体)マウスを用いた解析で、所属リンパ節CD169陽性洞マクロファージがCD8陽性T細胞を介した抗腫瘍免疫を賦活し、PD-(L)1抗体薬の治療効果発現を決定づけていることが分かった。 非小細胞肺癌(417症例)、腎癌(38症例)切除標本、ヒト腫瘍細胞株(41種類)及びヒト単球由来マクロファージを用いたの解析で、腫瘍細胞のIFNsに対するPD-L1発現が3種に分類でき、各がんのコンパニオン診断基準との整合性を示した。大腸癌(83症例)切除標本を用いた解析で、CD169, CD8とミスマッチ修復機能欠損症例に相関がないことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PD-(L)1抗体薬の治療効果発現に、所属リンパ節CD169陽性洞マクロファージが賦活する腫瘍免疫が関与していることを明らかにした。CD169は非常に高額なPD-(L)1抗体薬の治療効果予測として活用できる可能性があり、より高精度な患者選択(コンパニオン診断)の開発が可能となることで、治療成績の向上による患者利益の増加と、医療費削減による社会利益をもたらす可能性がある。
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