研究課題/領域番号 |
19K07485
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
田中 正彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (60267953)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | グリア細胞 / 星細胞 / 小腸 / 肝臓 / 膵臓 / カルシニューリン / 炎症 / 疾患モデル / 肝星細胞 / 膵星細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が作製したグリア細胞特異的カルシニューリンノックアウトマウスは、小腸の変性と炎症を起こすとともに、消化・吸収機能が低下し、成長が低下して、離乳期後に衰弱し死亡した。これらの所見は、腸管グリア細胞が小腸の機能制御や恒常性維持に重要な役割を果たすことを示している。そこで本研究では、このノックアウトマウスにおける小腸グリア細胞と神経細胞・上皮細胞との相互作用の異常を解析し、腸管グリア細胞が小腸の消化・吸収機能やバリア機能維持に果たす役割を明らかにする。さらに、肝臓や膵臓の星細胞が組織構造や消化機能に果たす役割も明らかにする。
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研究成果の概要 |
グリア細胞特異的カルシニューリンノックアウトマウスの小腸グリア細胞及び肝・膵星細胞について詳細に解析した。小腸の腸管グリア細胞でカルシニューリンが欠損することにより増殖能・生存能、活性化状態、分泌物質の発現量・分泌量が変化して、神経細胞や上皮細胞との細胞間相互作用に異常が生じ、消化・吸収機能やバリア機能の低下につながる可能性が示された。また、肝臓や膵臓の星細胞でカルシニューリンが欠損することにより細胞数が減少し、肝臓や膵臓の組織構造に異常が生じ、消化機能の低下につながる可能性が示された。以上の研究成果は、腸管グリア細胞や星細胞におけるカルシニューリンと細胞間相互作用の役割の重要性を示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、小腸の腸管グリア細胞及び肝臓・膵臓の星細胞におけるカルシニューリンと細胞間相互作用の新しい役割を明らかにした。本研究をさらに進展させることで、腸管グリア細胞の異常によって引き起こされる腸疾患(炎症性腸疾患等が想定される)や星細胞の異常によって引き起こされる肝臓・膵臓疾患の原因究明が可能となり、そうした疾患の新しい治療法・治療薬の開発につながることが期待される。
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