研究課題/領域番号 |
19K07505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
堀越 洋輔 鳥取大学, 医学部, 助教 (60448678)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 上皮バリア / 細胞極性 / aPKC / 炎症 / タイトジャンクション / Par-3 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、「上皮バリア機能の破綻を伴う急性肝障害が、新規炎症応答を介した細胞極性制御因子 aPKC の活性により抑制されるか」、明らかとすることを目的する。 そのために、 ①新規炎症応答は上皮細胞の TJ 消失に対する保護効果を検討する。 ②新規炎症応答を誘導する低濃度LPS・AMVN(脂溶性ラジカル発生剤)の処理は、培養上皮細胞への酸化ストレス刺激によるTJ の異常(消失)を抑制するか検討する。 ③新規炎症経路と細胞極性制御とのクロストークを検討する。 ④新規炎症応答による急性肝障害保護効果を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、上皮バリア機能の破綻を細胞極性制御因子aPKCの活性制御により抑制されるか明らかとする事を目的とした。 培養上皮細胞を用いた解析から、ラジカル発生剤やLPSの前処理によるaPKCの活性化は、カルシウム除去による細胞間接着構造の消失を抑制した。この効果は、インフラマソームの活性化阻害剤のカスパーゼ-1阻害剤の処理により阻害された。一方、肝障害、肺障害モデルマウスを用いた解析から、低濃度LPSの前処理によりそれら組織の細胞間接着構造の保護作用が確認された。 以上の結果から、細胞障害前のaPKC活性化は、インフラマソームの活性化を介し細胞間接着構造の保護効果を発揮する事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフラマソームの過剰な活性化は、様々な炎症性疾患の発症に関わっている。本申請は、従来とは異なる新規炎症応答シグナル経路によって上皮バリア機能が強化され、過剰な炎症(急性炎症)による細胞・組織傷害を抑制(保護)する事が明らかとなった。 上皮バリア機能の異常を伴う炎症性腸疾患、癌などに対して本研究課題で得られた結果は、それら病態の治療法や予防法の確立の新たな分子基盤として提示できその波及効果は大きい。
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