研究課題/領域番号 |
19K07510
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
志馬 寛明 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (70372133)
|
研究分担者 |
山崎 小百合 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70567255)
小田中 瑞夕 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00510281)
今井 優樹 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30440936)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 制御性T細胞 / 創傷治癒 / 紫外線 / 皮膚 / 樹状細胞 / 炎症 / 免疫制御 / 免疫抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚に紫外線があたると、特定の樹状細胞サブセットの活性化により、免疫抑制細胞である制御性T細胞の割合が著しく増加する。本研究では、制御性T細胞の選択的な増殖がどのような機序で起こるのか、樹状細胞の活性化において起点となる免疫シグナルを中心に解明する。さらに、増加した制御性T細胞が皮膚の免疫疾患の治療や生理機能の恒常性を維持するのに役立つかどうか、新たな機能も含めて明らかにする。紫外線照射が人体にもたらす有益な作用を選択的に活用するための新たな方法論の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
紫外線の照射を受けた皮膚では、CD4陽性Fopx3陽性制御性T細胞(regulatory T cell, Treg)が選択的に増加する。リンパ節や他の組織に浸潤する制御性T細胞や通常型T細胞と発現遺伝子を比較し、紫外線で増加した皮膚の制御性T細胞に特異的な遺伝子発現パターンを同定した。紫外線により増加した制御性T細胞は、プロエンケファリン(proenkephalin, PENK)やアンフィレグリン(amphiregulin, AREG)などを産生してケラチノサイトの増殖性および運動性を高め、皮膚の創傷治癒を促進することを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紫外線が人体に及ぼす有害な作用は広く知られる一方、有益な作用があることはほとんど知られていない。炎症性皮膚疾患の治療に有効な紫外線の作用に、制御性T細胞が関与することが示唆されてきた。本研究では、それに加えて、紫外線照射によって増加した制御性T細胞が創傷治癒を促進する機能を持つことを明らかにした。得られた研究成果は、紫外線を用いて皮膚の自然治癒能を高める方法の開発につながることが期待できる。
|