研究課題/領域番号 |
19K07511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
武田 和也 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (40393160)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | タイラーウイルス / 脱髄疾患 / 多発性硬化症 / 糖脂質 / ガングリオシド / 糖タンパク質 / 受容体 / タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス / 糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス(TMEV)感染による脱髄疾患(TMEV-IDD)は多発性硬化症(MS)の動物モデルの一つである。その発症機序解明のため、遺伝子、タンパク質、糖鎖それぞれの観点からTMEV感染に重要な役割を果たす受容体(TMEVR)の探索/同定を行い、感染に寄与するタンパク質や糖鎖の構造/動態に介入してTMEV-IDDの制御を試みる。 1)培養細胞の遺伝子編集/導入によるTMEV結合/感染の変化、2)抗TMEV抗体を用いた免疫沈降―質量分析、3)糖鎖合成阻害によるTMEV感染/脱髄発症への効果、の解析を通じて受容体を介したTMEV-IDDならびにMSの予防/治療の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス(TMEV)感染による中枢神経系の脱髄疾患(TMEV-IDD)は、ヒトの多発性硬化症(MS)モデルの一つである。TMEV感染/脱髄発症におけるシアル酸/糖鎖の役割に着目し、遺伝子、タンパク質、糖鎖の解析を通じてTMEV受容体の同定/感染機序を解明し、これらを標的とした病態制御の可能性について検証することを目的とした。TMEV結合細胞と非結合細胞を比較し、TMEV非結合細胞でガングリオシドおよびシアル酸結合N型糖鎖が少ないことを明らかにした。加えて新たなTMEV受容体の候補タンパク質と、TMEV結合にシアル酸修飾が関与することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TMEV感染による脱髄疾患の発症機序の解明や病態の制御は、MSの理解や治療法について新たな知見を与えるものと期待される。したがってTMEVの感染受容体の同定は重要である。近年、TMEV感染による心筋炎モデルや、てんかん発作モデルが報告されており、本研究において見出した受容体候補タンパク質のさらなる解析により、これら疾患の理解や病態制御に新たな知見が得られることが期待される。
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