研究課題/領域番号 |
19K07537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
相川 知宏 京都大学, 医学研究科, 助教 (70725499)
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研究分担者 |
野澤 孝志 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10598858)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | A群レンサ球菌 / Beclin 1 / 細胞侵入 / AKT/PKB / ILK1 / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
エンドサイトーシスとゼノファジーの両者を制御するBeclin 1は、細胞内の感染防御システムにとり“要の分子”であるが、両応答は異なる感染ステージで誘導されることから、Beclin 1の活性化メカニズムや相互作用分子もステージごとに異なると予測される。そこで、ステージごとにBeclin 1と相互作用する分子を同定するとともに、Beclin 1の持つ複数のリン酸化部位が、「何」により、「どの」感染ステージでリン酸化されるのか、そして、このリン酸化がエンドサイトーシスやゼノファジーを制御し得るかを評価することで、Beclin 1による細菌感染制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
Beclin 1は、栄養飢餓時に誘導される細胞内の非選択的自己成分分解機構であるオートファジーと細菌感染時に誘導される選択的オートファジーの両者の誘導に重要である。我々はこれまでにBeclin 1が細菌の細胞侵入を制御することを明らかにしているが、本研究においてBeclin 1を構成する3つの領域のうち、ECDがA群レンサ球菌の細胞侵入を制御する責任領域であると同定した。また、詳細なシグナル解析から、A群レンサ球菌は宿主細胞のインテグリンへの結合を介してILK1を活性化し、これがAKTの活性化、最後にBeclin1-ECDの活性化を介してGASの細胞侵入を制御していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Beclin 1が細菌に対する選択的オートファジーの制御だけでなく、細菌の宿主細胞への侵入制御にも関与することは、本分子が異なる感染ステーシにおいて重要なマルチロールプレーヤーとして宿主の感染制御に貢献していることを示唆している。本研究で得られた結果は、細菌と宿主間の相互作用を明らかにする上で学術的に意義のあるものであり、また細菌感染を制御する新たな薬剤の標的としてBeclin 1およびその相互作用分子の有用性を示したことは、社会的に意義があったと考えられる。
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