研究課題/領域番号 |
19K07558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 倫毅 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80456649)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | クラミジア感染 / クラミジア / 核内構造 / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
性器感染症を引き起こすクラミジアは、偏性寄生性のグラム陰性菌である。宿主細胞内への侵入および増殖過程において、クラミジアは、自身がもつ分泌装置から様々な因子を宿主細胞内に放出し、宿主細胞の機能を巧妙に支配することで細胞内への侵入、自己防衛や自己増殖を行なっているが、その詳細なメカニズムは明らかになっていない。本研究では、宿主細胞の遺伝子発現に関与する核内構造体に着目し、クラミジア感染によるその構造変化から、新たな感染メカニズムを探索する。
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研究成果の概要 |
性感染症を引き起こすクラミジアは、宿主細胞の機能を巧妙に支配することで細胞内への侵入し、自己防衛や自己増殖を行なっている。本研究課題では、感染細胞内の核動態に着目し研究を行なった。我々は、核内構造体であるPML bodyがクラミジア感染宿主細胞内で変化することを見出した。しかし、PML body欠損細胞において、クラミジア感染および増殖に変化はなかった。また、様々な観点から核の構造変化とクラミジア感染について検討していく中で、核の構造変化とは関係のないAtg9Aがクラミジア増殖に影響を与えることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、結果的に、Atg9Aがオートファジー非依存的にクラミジア増殖にとって有利に働くことを明らかにした。近年、治療薬として使用されている抗生物質に耐性のクラミジアの出現が報告され始め、世界保健機構(WHO)は抗菌剤耐性に対するクラミジア感染症治療の新しいガイドラインを公表するなど警戒している。更なるクラミジア感染におけるAtg9A機能の解析は、クラミジアの新たな感染メカニズムの解明、ひいては新たな治療薬ターゲットを見出すことに繋がる。従って、このような今後の糸口を見出した本研究は、意義が高いとものと考えられる。
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