研究課題/領域番号 |
19K07563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
岩瀬 忠行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80385294)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 病原性 / 生態 / 進化 / 大腸菌 / ファージ / 細菌―ファージ相互作用 / 生態・進化 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請者によるこれまでの検討により、食中毒細菌である腸内出血性大腸菌O157のゲノムに組み込まれたバクテリオファージ(プロファージ)にコードされる遺伝子(ophABと命名)を欠損させると、宿主細菌のマスターレギュレータrpoS (RNAポリメラーゼシグマ因子S)の発現が上昇することが見出されている。ophABがrpoSのサプレッサーとして働くこと、ならびに宿主細菌の病原性をコントロールしていること等が示唆されているが、その作用機序は不明である。そこで本研究では、phoABのrpoSの発現制御機構と宿主細菌の病原性に与えうる影響とその作用機序を検討する。
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研究成果の概要 |
本検討において、我々はこれまで機能の明らかでなかった腸管出血性大腸菌のゲノムに存在する遺伝子が病原性の制御に関与していることを見出した。当該遺伝子は大腸菌の遺伝子発現制御系をコントロールすることで本菌の病原性を間接的に制御していることが示された。本遺伝子の標的と考えられる遺伝子のプロモーター領域に、相互作用のために必要になると考えられる領域を、プロモーター欠失シーリーズを用いて検討することで見出すことができた。本発現制御機構の解明は、病原性の制御に新たな知見をもたらすものと思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本病原細菌が致死的な食中毒を引き起こすことから、その病原性の解明は、食の安全を守る上で重要な検討になるものと考えられる。また、これまでの検討によって新たに見出された発現制御機構は、病原性の制御に新たな知見をもたらすものと思われる。
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