研究課題/領域番号 |
19K07566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 新潟薬科大学 |
研究代表者 |
井深 章子 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (60301420)
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研究分担者 |
梨本 正之 新潟薬科大学, 健康・自立総合研究機構, 教授 (30228069)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | MBLスーパーファミリー / β-ラクタマーゼ / ホモセリンラクトナーゼ / tRNase Z / 薬剤耐性菌 / 感染症 / tRNase / 阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
カルバペネム系薬耐性菌が生産する酵素の1つに、メタロβ-ラクタマーゼ(Metallo-β-lactamase, MBL)がある。MBL遺伝子はカルバペネム系薬に対し耐性を示すグラム陰性菌に拡散している。その一方、細菌・古細菌から真核生物にいたるは幅広い生物種には、MBL活性は示さないがMBLと共通の立体構造を有する酵素(MBL類似酵素)が存在する。 本研究では、MBLとMBL類似酵素間における立体構造の保存性に着目し、MBLが持ちうるβ-ラクタマーゼ以外の酵素活性を網羅的に解析すると同時に、新しい視点からのMBL阻害剤探索を試みる。
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研究成果の概要 |
β-ラクタム系薬耐性菌の多くは酵素β-ラクタマーゼ生産により耐性を獲得する。メタロβ-ラクタマーゼ(MBL)は、広範囲のβ-ラクタム剤に対して分解活性を有し、臨床で使用可能な阻害剤が存在しない。我々はMBL酵素IMP-1、IMP-27についてキレート剤存在下で解析を行い、IMP-1から派生したIMP-27が高い亜鉛欠乏耐性を獲得していることを明らかにした。また、MBLと立体構造が類似したMBL類似酵素の基質に対する触媒活性を解析した。その結果、IMP-1はRNase活性を有することが明らかになった。類似酵素の基質によるβ-ラクタマーゼ活性阻害作用は、現時点では確認できていない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
β-ラクタム剤は感染症治療に多用される抗生物質である。感染症の原因菌は、この薬剤を分解する酵素β-ラクタマーゼを生産する。これらの酵素は、新規薬剤の使用に伴い変化(分子進化)すると考えられている。我々はβ-ラクタマーゼIMP-1、IMP-27し、IMP-1から派生したIMP-27が亜鉛欠乏耐性を獲得していることを明らかにした。さらに、IMP-1が本来の活性以外に核酸分解活性を有することを示した。
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