研究課題/領域番号 |
19K07596
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
鈴木 陽一 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40432330)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | RyDEN/C19orf66 / RNA ウイルス / ウイルス抑制因子 / PABPC1 / LARP1 / 翻訳阻害 / オーソログ / 構造予測 / RyDEN/C19orf66/SHFL / 複合体形成 / RNA 干渉法 / ウイルス RNA / 翻訳制御 / チクングニアウイルス / 蚊媒介性RNAウイルス / 細胞性阻害因子 / PABPC1/LARP1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、インターフェロン誘導性抗ウイルス因子・RyDEN(C19orf66)がどのようにしてウイルス mRNA のタンパク翻訳段階を阻害するのかを、分子生物学的ならびに生化学的な手法を用いて明らかにする。対象とするウイルスとしては、デングウイルス、ジカウイルス、チクングニアウイルスなどの蚊媒介性ウイルスを用い、RyDEN のウイルス RNA 認識機構を解析する。特に、RyDEN の細胞性相互作用因子として同定された PABPC1 と LARP1 に着目し、これらの因子との結合様式を明らかにする。さらに、ウイルス感染細胞だけでなくがん細胞における RyDEN の役割についても解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では,デングウイルスの感染を抑制する宿主因子として同定された RyDEN/C19orf66 のウイルス阻害に至る分子メカニズムの解析をおこなった。その結果,RyDEN は,別の細胞性因子 (PABPC1,LARP1)やウイルス RNA と複合体を形成することがわかった。また,RyDEN,PABPC1,そしてLARP1 は主に細胞質に局在し,PABPC1 と LARP1 は共局在することが明らかとなった。さらに,RyDEN はデングウイルスなどの一本鎖RNAウイルスだけでなく,二本鎖RNAウイルスの増殖も抑制する広域ウイルス阻害分子であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公衆衛生学的に問題となる病原体には RNA ウイルスが多く含まれるが,現在のところそれらの病原性ウイルスが引き起こす感染症に対しては治療戦略が十分に確立されているとは言えない。本研究では,インターフェロン反応によって発現が誘導されるウイルス阻害分子 RyDEN/C19orf66 の RNA ウイルス抑制の分子メカニズムについて解析をおこなった。本研究によって明らかとなった RyDEN の分子機能に着目することで、幅広い抗ウイルス活性をもつ新薬の将来的な開発に繋げることが可能となる。
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